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「2階建て方式」で耕作放棄地解消へ 福島・田村2法人、農業効率化

9/15(金) 19:41配信

福島民友新聞

 課題となる耕作放棄地の解消に向け、福島県田村市船引町堀越地区の住民が、農作物の生産や販売を手掛ける農業法人と、農地管理などに専念する一般社団法人を設立した。二つの法人で役割分担することで作業を効率化し、地域農業を維持したい考えだ。

 二つの組織による取り組みは「2階建て方式」とされ、堀越地区の関係者によると、県内で初めて。

 国の生産調整(減反)が2018年産から廃止され、大規模農家への支援が手厚くなることなどから、各地で農業法人の設立が進んでいるが、農業法人は生産や販売を重視しがちで、農地や水路の管理などに手が回らない例もあるという。

 住民有志が先進地の鳥取県や岩手県を視察。今年2月に農家を中心に農業法人「ほりこしフォーライフ」を、7月には地区全210戸が加入した一般社団法人「ほりこし創生会」を設立した。

 農業法人は農作業や加工品の販売に当たり、一般社団法人は農地管理や農地利用の調整などを担う。

 高齢などの理由で農作業ができなくなった場合、農家は「窓口」となる一般社団法人に相談する。一般社団法人は「実働」の農業法人に農作業を委託。農業法人が農作物を育てて販売し、その収益の一部が農家に回る仕組みだ。

 農業法人は「実働」に専念できる分、担い手の育成や農業のIT化など活動の幅を広げられる利点もあるという。

 また一般社団法人は、農地の草刈りをする住民に対し、国の制度を活用して報酬を支払うなど、地域を挙げて農業を支えていく考えだ。一般社団法人の佐藤松美代表理事は「住んでいる人で農業を守っていきたい」と話している。

福島民友新聞

最終更新:9/15(金) 19:41
福島民友新聞