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北ミサイル発射 茨城県内、緊迫の一日 「避難場所作って」「危機感を」

9/16(土) 7:55配信

産経新聞

 15日朝、北朝鮮が弾道ミサイルを発射し、全国瞬時警報システム(Jアラート)の対象地域となった県内に再び緊張が走った。前回の8月29日から2週間余り。再び暴挙に及んだ北朝鮮に、県民は警戒を強めるとともに怒りを増幅させた。県庁では、発射直後に危機管理担当者が緊急参集するなど緊迫した一日となった。(鴨川一也、丸山将、篠崎理)

 ◆システム不具合なし

 県防災・危機管理課では午前7時1分に、文字情報を送るEm-Net(エムネット)からミサイル発射の情報を受けた直後に、警戒態勢を敷き、情報収集を徹底。同課職員約10人が30分以内に参集し、県内の各市町村と連絡を取り合った。

 午前9時からは各部局の防災監13人を招集し、防災監会議を開催。県内に落下物や被害はないことが報告された。また、Jアラートの不具合も見当たらなかった。

 県漁政課によると、北海道東側の海域で操業、停泊していたはさき、大津、久慈町の3漁協所属の漁船計21隻の安全が確認されている。

 ◆公立62校始業遅らす

 また、土浦日本大学学園(土浦市)は運営する土浦日本大学中等教育学校を休校、土浦日大高の授業開始を午後からにする措置を取った。県教育委員会によると、取手松陽高、那珂湊高、常陸太田特別支援学校、伊奈特別支援学校の県立4校と公立小44校、公立中学校14校の計62校が始業時刻を遅らせた。

 また、県立竜ケ崎二高の生徒と教員計162人が修学旅行で北海道占冠村に、県立海洋高(ひたちなか市)の生徒と教員、船員計34人が漁業実習中で函館港に滞在しているが、いずれも全員の無事が確認された。

 JR東日本水戸支社によると、午前7時1分に安全確認のため県内各線で一時運転を見合わせた。同10分に運転を再開し、一部列車に遅れが出た。

 JR水戸駅で子供2人を連れて歩いていた水戸市の主婦、前沢扶美(ふみ)さん(39)は「県内に落ちたら逃げようがないし、どうすればいいのか分からない」と不安そうな表情を見せ、「子供がいるので、避難できる場所を作ってほしい」と求めた。

 出張でつくば市に来ていた大阪府豊中市の会社員、山口信一さん(47)は「ミサイルはいつ関西の空を飛んでもおかしくない。日本国中が危機感を持つべきだと再認識させられた」と話した。古河市東の無職、畑田四郎さん(70)は「国際社会はなめられている。中国が北に厳しい経済制裁をするよう、日本が中心となって国際社会に働きかけるべきだ」と訴えた。

 ◆ツイッターと連動

 万一、ミサイルが日本列島に着弾する事態になった場合、分秒の差が生死を分けかねない。

 県防災・危機管理局は8月29日の北朝鮮によるミサイル発射後に、Jアラートと短文投稿サイト「ツイッター」の公式アカウントを連動させるシステムを構築。同局のアカウントでは、前回は約3時間半後に手動で情報発信したが、15日は約1分後に、県公式ツイッターも約7分後に発射情報を伝え、避難を呼びかけた。県広報広聴課によると、対象地域となった12道県関連のアカウントで最も早く投稿したという。

 同課の担当者は「1人でも多くの人に早く伝わればと改善した」と話している。

最終更新:9/16(土) 7:55
産経新聞