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見逃せない!山中強化本部長は“公約違反” GM気取り、総監督的な上から目線

9/16(土) 16:56配信

夕刊フジ

 【江尻良文の快説・怪説】

 侍ジャパンに見逃せない“公約違反”ありだ。11日に都内のホテルで侍ジャパンのコーチ5人の顔ぶれ(ほかに打撃コーチを後日追加予定)を発表したのは、“全権監督”のはずの稲葉篤紀新監督ではなかった。

 新設の侍ジャパン強化本部長に就任した山中正竹氏(70)=全日本野球協会副会長=だったのだ。「監督と相談しながら」と、コーチ人事に関与していたことを公然と認めた。しかも事前にこう公言していた。

 「オリンピックのコーチ陣は3人だが、今回の大会(11月のアジアプロ野球チャンピオンシップ)では、その枠にこだわる必要は全くない。WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)の時と同じような人数がいてもいいと思う」と。

 「稲葉には3年後の東京五輪までに最高の監督になってもらいたいからだ。そのためにはいろいろ勉強してもらわないといけない」と付け加えた。WBCの時と同数で五輪の倍の6人のコーチから、何かを学んでほしいというワケだ。

 稲葉新監督は山中強化本部長の法大監督時代の教え子であり、師弟関係にあるのだが、聞き流せないのは侍ジャパン強化の基本方針と全く食い違っているからだ。

 プロ・アマ合同の日本野球協議会傘下の侍ジャパン強化委員会(井原敦委員長=日本野球機構事務局長)は強化本部長ポストに関し、こう明確な方針を公言していた。

 「メジャー流のGM制度は導入しない。監督が全権を持つ日本的な体制にする。強化本部長にはコーチの人事権などはなく、監督を全面的にサポートしてもらう。たとえば、小久保前監督は日本人メジャーリーガーに出場要請するために、自ら渡米して直接打診していた。監督自身がそこまでやるのは大変なので、そういう仕事を強化本部長に代行してほしい」

 稲葉監督の手足となってサポートすることが強化本部長の役割というわけだが、山中氏の言動はサポートどころの話ではない。GM、総監督的な上から目線だろう。

 選手と比較的年齢が近く兄貴分的な稲葉監督も、“GM気取り”の強化本部長がいては真価を発揮しようがない。

 山中強化本部長はバルセロナ五輪日本代表監督として銅メダル獲得の実績があるが、日本代表がオールアマチュア時代の昔話。プロのトップ選手による最強チームで2020年東京五輪に臨む侍ジャパンにとって、余計な口出しは無用だ。(江尻良文)

最終更新:9/16(土) 16:56
夕刊フジ