ここから本文です

“イチローの館”オリックス旧合宿所「青濤館」取り壊しへ

9/16(土) 16:45配信

東スポWeb

 マーリンズ・イチロー外野手(43)が若手時代を過ごしたオリックスの旧合宿所「青濤館」(神戸市)が不動産業者に売却されることが決定的になった。今後は“イチロー部屋”もろとも取り壊され、マンションが建設されることになりそうだ。イチローにとってはショックなニュースかもしれないが、オリックス側は「役割を終えた建物」として処分に踏み切る。

 旧青濤館はオリックスが本拠地を西宮市から神戸市に移した1991年に建設された。施設の老朽化や選手の利便性を考慮して今春に大阪・舞洲に移転。グラウンドや室内練習場とともに新合宿所「青濤館」が新設された。そのため旧青濤館の土地、建物を所有するオリックス本社では寮設備をそのまま活用できる企業、室内練習場やロッカーを必要とするスポーツ系企業などを中心に賃貸や売却を検討してきたが、ここにきてようやく方針が固まった。

 あるオリックス関係者は「もう役割を終えた建物。取り壊してマンション建設の流れになる。あの辺は住宅街で、立地もいいからね。スポーツ系の企業からレンタルのオファーも数件あったが、まとまらなかった。ウチで運用するのはメンテナンスの費用だけでも大変。ウチのグループ内の不動産部門が扱うのではなく、系列の不動産屋か、もしくはそこが別の不動産屋に売却することになる」と説明した。

 現在、旧青濤館は、ほっともっとフィールド神戸の主催試合が雨天の場合に練習場として使用されるが、それ以外は人の出入りはなく、立ち入り禁止の状態。イチローが入居していた「406号室」はイチローの退寮後は誰も入居しておらず、今も入り口に「鈴木一朗」のネームが張られている。

 イチローにとってはプロ生活スタートの場所。若手時代、ナイター後の深夜に室内練習場の電気をつけ、一心不乱にマシン打撃で汗を流した。休日は決まって駐車場で入念に愛車の手入れをし、部屋では金魚を飼い、ラップ音楽を聴いて過ごした。思い出は数え切れないだろう。イチローは退寮後も“契約者”として名義を残しており、今もオフの自主トレの際に荷物置き場に使用している。

 しかし、そんな伝説の部屋も解体が避けられなくなった。ドアのネームは外して保管されるにしても、部屋はハンマー、もしくは巨大ショベルカーの標的に…。フロント幹部は「イチローは合宿所というより球場への愛着が強いんじゃないかと思う。処分については本社マターになっているが、未来志向で考えていくことと思う」と話した。“イチローレガシー”は失われても、近い将来“イチローの聖地マンション”として生まれ変わるに違いない。

最終更新:9/16(土) 16:45
東スポWeb