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安保理に手詰まり感=決議・挑発の「悪循環」に―北朝鮮

9/16(土) 14:09配信

時事通信

 【ニューヨーク時事】北朝鮮が北海道上空を通過する弾道ミサイルを発射したことを受け、国連安全保障理事会は15日、発射を強く非難する報道機関向け声明を発表した。

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 早期の発表には至ったが、声明の内容は従来のものとほとんど変わっていない。一方、安保理が声明や決議で繰り返し応じても、北朝鮮による挑発行為が収まる気配はなく、安保理には手詰まり感も漂っている。

 「本当に悪循環に陥っているという話をしばらくしている。決議、挑発、決議、そしてまた挑発だ」。ロシアのネベンジャ国連大使は、ミサイル発射を受けた15日の安保理緊急会合後、記者団にこう語った。

 安保理は7月の大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射と今月の核実験を受け、8月と9月に制裁決議を採択した。石油の輸出量に上限を設けた最新の決議は、2006年以降で9回目の安保理制裁決議だ。近年の決議は採択のたびに「過去最強」とうたわれてきたが、北朝鮮は着実に核ミサイル開発を進展させている。一方、安保理の対応は声明か制裁決議に限られているのが現状だ。

 「強力」な制裁の実効性が上がらない背景の一つには、国連加盟国が決議を厳格に履行していないことがある。ライクロフト英国連大使は緊急会合前、記者団に「全ての国、特に北朝鮮と関係が緊密な国や、最大の貿易相手国が完全に決議を履行しなければならない」と述べ、中国やロシアに対応を強く求めた。

 ただ、中ロ両国は決議を既に「真剣に履行している」(ネベンジャ氏)との立場で、欧米の主張とかみ合っていない。また、中ロ両国政府は7月、北朝鮮の核ミサイル開発停止と引き換えに、米韓が軍事演習を停止することを共同提案し、安保理の会合でも毎回取り上げている。しかし、米国にとって軍事演習は自衛措置で停止する気はなく、双方の主張は平行線をたどっている。

 ニューヨークの国連本部には来週、国連総会のために各国から首脳や閣僚が集う。21日には安倍晋三首相、トランプ米大統領、文在寅韓国大統領による3カ国首脳会談が予定されている。こうした会談などを通じ、北朝鮮包囲網を構築・強化できるかや、外交解決に向けた糸口を見いだせるかが焦点となりそうだ。 

最終更新:9/16(土) 15:48
時事通信