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学校給食の定番メニュー 懐かしい味 昭和にタイムスリップ-山梨県北杜市

9/16(土) 12:19配信

産経新聞

 中央自動車道須玉インターチェンジから清里方面に車で約20分走った山間の里に、廃校後に復元された「津金小学校」の明治、大正、昭和の各時代の校舎3棟が並ぶ「3代校舎 ふれあいの里」がある。

 東宝映画「学校の怪談2」のロケで使われた後、取り壊された昭和校舎は平成12年に復元され、飲食・宿泊施設「おいしい学校」に生まれ変わった。

 その一角の和食「古(ふる)宮(みや)」は、客席の3分の1のスペースに昨年7月、昭和の教室を復元した。アルマイトの食器で出される“学校給食”が人気を呼んでいる。

 東京都町田市から日帰りでやってきた30代の夫婦は、定番の「カレーライス給食」と「シチューとコッペパン給食」を注文。「小学校時代を思い出しました。給食も教室も昔の雰囲気がありますよね」と満足げに笑顔で話した。

 さっそく、50代の記者も同じメニューを注文。アルマイト食器は小学校時代のものに酷似。地元産ハムカツや生野菜、ポテトサラダ、ポークシチューとデザートのヨーグルト、定番の“瓶の牛乳(八ケ岳高原牛乳)”と、当時より内容は豪華だ。古い机と椅子と給食で心は昭和へ誘われた。

 古宮を経営する「おいしい学校」常務の吉田直人さんは「復元した教室がすごい人気」と明かした。

 古宮はもともと全席が座敷で給食を出していた。ところが、「食べログやアンケートで『座敷で給食はね?』など首をかしげる意見が多数あった。そこで『昔の教室を復元したら』と思いつき改装した」という。

 改装前の1日の最多利用者数は約140人。それが改装後は約210人と1・5倍に。座敷は空いているのに、「教室で食べたい」と満席の教室の席が空くのを待つ人も多いという。

 「年配の方は机をなでながら、『懐かしい』と言って涙ぐまれる人も。若い人は『かわいい』と言って、机、椅子、給食を、スマートフォンで自撮りされます」と吉田さん。

 定番メニューのほかに季節限定給食がずらり。夏限定の「ポークシチューとソフト麺」、秋冬限定の「お楽しみ給食(ほうとう、野菜かき揚げ)、桜開花時期限定の「お花見給食」など。値段はいずれも1080円(税込み)。

 吉田さんは「地元産の食材をふんだんに味わっていただき、良い食材が津金にあることを知ってほしい」と力を込める。

 春は桜、夏は蛍、秋は紅葉、冬は澄み切った空気に映える山々。そんな贅(ぜい)沢(たく)な空間で、日常から離れ、昭和にタイムスリップしてみてはどうだろう。(甲府支局 松田宗弘、写真も)

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 ■おいしい学校 昭和28年竣工の昭和校舎を平成12年に復元した飲食・宿泊施設。和食の古宮、イタリアンレストラン、パン工房、農産品直売所、香りの湯などで構成する。

 地元産の野菜や果樹を和洋食、パン、加工品として提供。隣接の大正校舎は農業体験施設、明治校舎は歴史資料館となっている。

 山梨県北杜市須玉町下津金3058番地。(電)0551・20・7300。定休日は水曜(冬季は火・水曜休)。

最終更新:9/16(土) 12:19
産経新聞