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野性ネコがルーツのベンガル兄妹、シティライフを謳歌中

9/16(土) 11:10配信

朝日新聞デジタル

【猫と暮らすニューヨーク】

[猫&飼い主のプロフィール]
猫・Alfie(アルフィー)オス 8歳 ベンガル猫、Lola(ローラ)メス 6歳 ベンガル猫
飼い主・Mischelle Arcus(ミシェル・アーカス)さん(インテリアショップオーナー)。マンハッタンのトライベッカ在住。2001年より、同じくトライベッカにてインテリアショップ『Stella』を経営。

【写真】ベンガル猫の豪快なあくび姿をキャッチ!

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 ヒョウと見まがうまだら模様の、野性的なルックス。それもそのはず、ベンガル猫は、野生のヤマネコを祖先にもつ猫種。

 「以前シャム猫を飼っていたのだけれど、とてもおとなしい猫だったの。もっと活発で、よく遊び、コミュニケーションもとれる、そんな猫がいいと思って、ベンガルを飼うことにしたの」。そう話すのは、2匹のベンガル猫と暮らす、ミシェルさん。

 子猫のときにブリーダーから手に入れた、オスのアルフィーは、ブラウンの体毛に、黒のヒョウ柄がくっきり。太いラインで縁取られた瞳も印象的だ。

 「息子が大学に通うようになって、私も日中は仕事で家にいないし、アルフィーが1匹でかわいそうだと思って」とミシェルさん、2年後にもう1匹、ベンガル猫を手に入れた。

 アルフィーの母猫違いの妹で、名前はローラ。アルフィーとは対照的な薄いベージュ色のヒョウ柄。同じくアイラインが際立つ、美しいメス猫だ。

 部屋中を駆け回り、ヴィンテージのハシゴに飛び乗り遊ぶ、6歳と8歳には見えない快活ぶりの2匹。

 ミシェルさんいわく「ベンガル猫だけあって、野性の面を持っているわ。何か動く物があると、追いかけずにはいられないの。私がシャワーを浴びていると、カーテンの向こう側から、私の影を必死に追うのよ。好奇心も強くて、家具を動かそうとすればその上に乗り、バスタブを掃除すれば、縁に立ってその様子をじっと見ているといった具合ね」。

 ワイルドな面をのぞかせる一方で、「知性も兼ね備えている」とミシェルさん。

 「月曜から土曜は、私が仕事だってわかっているから、毎朝私が目を覚ますまで、2匹ともベッドの上で私をつついて起こそうとするの。でも日曜日は、私が寝ている限り、起こさず一緒に寝ているわ。日曜日がちゃんと休みだってことをわかっているのね!」

 そんな2匹だけれど、特にオスのアルフィーには手を焼いたという。一般的にベンガル猫のオスは、メスよりも飼いづらいと言われているそうで、ミシェルさんも苦労したらしい。

 「アルフィーは、甘えん坊なところがあって、家族以外の人が家に来たり、私がスーツケースを持って出かけようとしたりすると、ベッドや、いろんな場所でおしっこをしてしまうの」(ミシェルさん)。

 それは困った。ミシェルさん、まずはスーツケースを見えないところへ隠し、ブリーダーに助言を求めた。安心感を十分に与えつつ、トイレ訓練を再徹底するため、トイレ・水・エサを完備した自宅の一室に、アルフィーと2週間閉じこもり暮らしたという。

 ところで、飼い主のミシェルさんは、ニュージーランド出身。20代のとき、旅行でNYを訪れたことをきっかけに移住。結婚、出産、離婚を経験し、子育ての傍らショップオーナーとしても奔走。

 息子さんが独立し、ベンガル猫たちと一人暮らしを謳歌(おうか)していたところ、今度はアパートメントの上階が火事になるという災難に見舞われた。

 家の約半分の壁や床、家具が台無しになり、「約2カ月間、猫たちとホテル住まいを余儀なくされたの」とミシェルさん。取材時も、いまだバスルームや寝室は復旧工事中。いやはや、人生、山あり谷あり。

 「でもね。たとえ何があっても、猫たちは無条件に私を愛してくれる。猫がそばにいるだけで、家のなかが居心地よく、そして温かに感じられるわ」。

 朗らかにそう話すミシェルさんは、今日も猫たちとともに、明るく笑って暮らしている。

(文・仁平綾、写真・山田真実 / 朝日新聞デジタル「&w」)

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