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高速道路も「廃道」になる? 全国的にレアケース、旧道や跡地はどうなるのか

9/16(土) 7:10配信

乗りものニュース

中央道には約1kmにわたり「廃道」が

 高速道路は必ずしも、開通時から完成形というわけではありません。「暫定2車線」として開通したり、交通量の増加に応じて拡幅されたりと、開通後も改良が重ねられています。

【写真】NEXCO中日本管内にあるもうひとつの「廃道」

 拡幅にあたってはたいていの場合、もとの道路が活かされます。たとえば中央道の上野原IC~大月IC間には、下り線が右ルートと左ルートに分かれる箇所がありますが、この右ルートはかつての上り線で、現在の上り線は新たにつくられたものです。こうすることで、上下2車線ずつから、下り4車線(右ルート、左ルートで各2車線)、上り3車線の計7車線になりました。NEXCO中日本は「既存のトンネルを拡げることが難しいため、このような手法が採られた」と説明します。

 ところが、この区間からおよそ3km上野原IC側、談合坂SA(山梨県上野原市)の付近には、約1kmにわたって高速道路として使われなくなった旧道があります。しかも一部は完全に廃道です。

 一般道では、新しい道ができて、もともとの道が廃道になることは少なくありませんが、高速道路でこうした例はほとんど聞きません。NEXCO中日本に話を聞きました。

――談合坂SA付近の旧道は、いつから使われなくなったものなのでしょうか?

 2001(平成13)年3月からです。この区間では片側3車線化にともない新しい本線をつくり、そちらに付け替えています。

「廃道」は中央道以外にも

――このような部分的な廃道は、ほかにもあるのでしょうか?

 当社管内では、名神高速・関ヶ原IC~米原JCT間の今須地区(岐阜県関ケ原町)にも、使われなくなった区間があります(編集部注:1978〈昭和53〉年に今須トンネル経由の新ルートへ付け替えられた)。

――なぜ使われなくなったのでしょうか?

 いずれの区間も、カーブが多かったり急なカーブがあったりと線形が悪く、安全対策上の理由から新しい道路をつくりました。

――旧道区間は現在どうなっているのでしょうか?

 名神高速の旧道区間は、一部をヘリポートや雪氷対策のための基地、冬場のチェーン脱着場として利用しています。中央道では、旧上り線を山梨県へ売却し、こちらは現在は県道になっています。旧下り線は資材置き場や路上作業訓練の場として利用しており、一般道として活用する予定はありません。

※ ※ ※

 なお、名神高速の旧道区間で原型をとどめているところは一部のみで、盛り土などの施設の多くは取り壊されています。

 ちなみに、東名高速の大井松田IC~御殿場IC間下り線も右ルート、左ルートに分かれており、この右ルートはかつての上り線です。この区間にはもともと鮎沢PA(神奈川県山北町)があり、下り線のPAは左ルートに健在ですが、旧上り線(現右ルート)にあったPAは、新設された上り線のほうに移設されました。NEXCO中日本によると、旧上り線の鮎沢PA跡地は現在「高速道路内の樹木の剪定や草刈りなどによる発生材を、ペレットなどにリサイクルする施設として活用しています」といいます。

乗りものニュース編集部