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試作の小型スポーツEV走行試験 コアテック、最高120キロ記録

9/16(土) 8:11配信

山陽新聞デジタル

 産業機械メーカーのコアテック(総社市赤浜)は、スポーツカー仕様の小型電気自動車(EV)の開発を進めている。2人乗りの試作1号車を完成させ15日、岡山市内で走行試験を行った。岡山県の産学官連携で開発したモーターを搭載し、車体には軽量素材を採用。次世代のエコカーとして普及が見込まれるEV市場への参入を目指す。【さんデジに動画】

 試作車は長さ約3メートル、幅約1・4メートル、高さ約1メートル。容量22キロワット時のリチウムイオン電池を載せており、1回の充電で約200キロ走行できる。この日の試験では最高時速120キロを記録した。

 前輪が2輪、後輪が1輪の3輪構造で、後輪にモーターを直接取り付けている。動力を無駄なく伝える「インホイールモーター」と呼ばれる形式で、県の産学官連携組織「おかやま次世代自動車技術研究開発センター(OVEC、オーベック)」のノウハウを応用した。モーターは発熱が少なく、高価なレアアース(希土類)を使わないため、コストを抑えられるという。

 ボディーやフレームなどの部品製作は、全日本フォーミュラ3(F3)への供給実績がある戸田レーシング(岡山県矢掛町中)が協力。炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を活用して、車体重量を約450キロと一般的な軽自動車(650~1000キロ)に比べ大幅に軽くした。

 コアテックは2011年からOVECに参加し、中核企業としてモーター関連を担当した。昨年秋には社内に開発チームを立ち上げ、自社での研究を加速させている。今後はバッテリーの軽量化や走行距離の延長など改良に取り組み、5年以内の販売を目指す。価格は500万円以上を想定している。

 調査会社の富士経済(東京)は、35年のEV世界販売台数を16年比13倍超の630万台と予測。国内でも大手に加え、中小・ベンチャー企業の参入が増えている。コアテックの藤井茂社長は「爽快な走りをコンセプトとして他社にない個性を追求し、早期の実用化を図りたい」と話している。

 コアテックは1972年設立、資本金1億6700万円。自動車や液晶の組み立て加工設備が主力で、売上高は約87億円(17年3月期)。従業員約240人。