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才能、学歴、人生の希望なし。モード界の頂点に挑んだ僕が一番弱い人に伝えたいこと

9/16(土) 8:05配信

BuzzFeed Japan

「もっと才能があってもっと順調な人生だったら、僕は今の僕に出会えなかったかもしれない。だから、すべての挫折や苦労があってよかったと思うんだ」

才能、学歴、受賞歴、一切なし。人生の希望も失い自殺を考えた男が、自分の作品を世界的巨匠・川久保玲に送る。その2日後、彼のもとに川久保本人から連絡が来たとしたらーー。

こんな話、あなたは信じられるだろうか?

【BuzzFeed Japan / Rumi Yamazaki】

モード界の頂点に君臨するコム・デ・ギャルソン、グローバルなアート活動「Artist Network Program」を根幹とするライフスタイルブランドRVCAなどに作品を提供する日本人ペインター、baanai(バーナイ)。

世界の第一線の現場に作品を送り続けながらもこれまでメディアに一切登場してこなかったbaanaiが、BuzzFeedに語る。

大人たちに否定されてきた10代

生まれ育ったのは日本のサーフィン発祥の町、鵠沼。小さい頃から絵を描くことが好きだった。小学生のある日、baanaiは「サーフィンしながら絵を描いてハワイで暮らしたい」と、自分の夢を大人たちに語った。

「そんな夢みたいなこと言ってちゃダメ」

大人たちの言葉の重みが、頭を強打する。とっさに、その場で自分の夢に蓋をした。中学時代は、夢を追うことなくサーフィンをしながら過ごした。

高校で進路を考えたとき、ふたたび絵に挑戦しようと決めた。美大受験のために通う近所のアトリエは、高校の美術の先生からの推薦状があれば入学金が免除になる。しかし美術の成績は低く「あなたが絵で生きていけるとは思えない」と否定された。必死にお願いして、推薦状だけはもらってきた。

「デッサン最下位」の称号

やっとの思いで通い始めたアトリエでも、才能の芽は出ない。

「卒業するまで最下位。厳密には下から二番目だけど、最下位の子は漫画家を目指してて、デッサンがいつも漫画っぽい。それを講師に注意されても直さない。真剣にデッサンをやっていた僕は、実質的に最下位だったよ」

美大受験は、もちろん失敗した。絵をやめたbaanaiは高卒のまま進学もせず、就職もしなかった。お金が欲しいときだけ少しバイトをして、あとはサーフィンばかりしながら毎日ぶらぶらする。そんな生活が何年か続いた。

ものづくりは好きだったが、ほとんど売れなかった。

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最終更新:9/17(日) 1:11
BuzzFeed Japan