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再生エネ電力へ、日系各社が転換行動 ソニーは欧州全拠点を賄う

9/16(土) 11:01配信

日刊工業新聞電子版

■気候変動は経営の脅威

 再生可能エネルギーの導入目標を設定する企業が増えている。ソニーは2020年度に事業で使う電力の4%を再生エネにする。富士通は18年度に6%以上を、リコーは30年度に30%以上を再生エネで賄う。パナソニックは20年度中に世界250工場の設置可能な拠点に太陽光パネルを取り付ける。「パリ協定」の発効を受けて投資家も二酸化炭素(CO2)排出削減を迫っており、日本企業も対応を始めた。

 ソニーは16年度、全世界の拠点で使った電力の7%に再生エネ由来の電力を活用した。半導体の増産があって今後の電力消費が増えるため20年度の比率は4%に低下するが、導入量は増やす。すでに欧州の全拠点は電力全量を再生エネで賄う。日本でも一部拠点は東京電力から水力発電の電力を購入している。

 富士通は16年度、1億3300万キロワット時の再生エネ由来電力を使った。比率は5・2%だった。同社は50年度にCO2排出量を実質ゼロにする環境目標を設定。徹底した省エネと再生エネの利用などでゼロにする方針で、再生エネの導入目標を設定することにした。

 リコーは事業で使う電力全量を再生エネに切り替える国際的な企業連合「RE100」に日本から初めて加盟した。50年度の再生エネ100%を目指しており、途中の30年度の目標を30%以上にした。

 NECは20年度までに再生エネの導入量を11年度比10倍に拡大する。パナソニックは工場の屋根などに設置した太陽光パネルが作った電力を拠点で使い、CO2を低減する。現在、太陽光パネルの設置は10拠点程度にとどまる。

 パリ協定は、今世紀後半に温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させる“排出ゼロ”を目指す。環境・社会・企業統治(ESG)投資の広がりで、投資家も企業に排出削減を求め始めた。富士フイルムホールディングス(HD)も「目標策定に向けて検討中」だ。

 RE100の加盟は102社となり、3月末から20社近く増加。メンバーの米アップルは調達先にも再生エネの活用を呼びかけている。再生エネの価格低下も普及を後押しする。CO2排出の多い火力発電は今後の規制によってはコストが上昇するため、海外企業は経済性を見込んで再生エネにかじを切った。ただ、日本では再生エネは高コストで、企業が再生エネの電気を調達しやすい仕組みも整っていな。

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