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「襟を立てるとキャリアらしくなる」―働く女性の戦闘服に商機

9/16(土) 12:23配信

ニュースイッチ

百貨店・アパレル、女性向けスーツにバリエーション

 働く女性や管理職に就く女性の増加で、スーツの需要が高まっている。既存の女性向けスーツはデザインの幅が狭く、ポケットが少ないなど機能面の課題も多い。日本百貨店協会がまとめた婦人服の売上高はピーク時の約半分に落ち込んでいる。成長が見込める数少ない分野として、アパレルメーカーや百貨店はこの市場の取り込みを図っている。
 「ジャケットを着ると周りの扱いが変わる。男性がスーツを着ているのに、女性だけラフではいけない」「ブラウスの襟を立てると雰囲気がキャリアらしくなる」。8月末、三陽商会が東京都港区の店舗で開いた、ジャケットスタイルの着こなしセミナー。スタイリストの言葉に、参加した女性管理職ら約40人は耳を傾けていた。

 三陽商会によると、2000年頃から女性の仕事服のカジュアル化が進み、ジャケットやスーツの市場は縮小傾向にあった。一方で16年施行の「女性活躍推進法」等の後押しもあり、今後は需要の増加が見込まれるとしている。

 三陽商会は2月、管理職に昇進した女性らをターゲットに、五つのポケットを設けドレスに合わせることも想定した「ファーストジャケット」を発売した。売れ行きが好調なことから、ブランドをバッグやコートにも拡充した。

 高島屋は20日に、働く女性向けスーツの売り場を、新宿店(東京都渋谷区)と横浜店(横浜市西区)に設ける。30―40代女性の「部下と差をつけたい」「アクティブに動き回る必要がある」「個性ある着こなしがしたい」といった需要に応え、メーカー約10社の商品を1カ所に集める。

 高島屋のMD本部レディースファッションディビジョンでバイヤーを務める吉田有紀課長は「各ブランドの店舗を巡って商品を見る時間がないという女性が多い」と背景を話す。ポーチに入れて持ち運べるシワになりにくいジャケットなどのオリジナル商品も、メーカーと共同開発した。

 そごう・西武は20日から10月末まで、西武池袋本店(東京都豊島区)で、胸が大きい女性向けブランド「ハートクローゼット」のジャケットやシャツ、ワンピースを扱う。同ブランドは隠しボタンで胸元の肌が見えるのを防ぐといった工夫をしている。

 通常はネットで展開しており、実店舗での販売は初めてだ。仕事でジャケットやシャツを着た際に、胸元が窮屈だと感じたり、太って見えたりといった悩みに対応する。

日刊工業新聞第二産業部・江上佑美子

最終更新:9/16(土) 14:30
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