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[大弦小弦]ウチナーンチュが県外に出て最も戸惑うことの一つが…

9/16(土) 10:25配信

沖縄タイムス

 ウチナーンチュが県外に出て最も戸惑うことの一つが電車の乗り方ではないだろうか。私自身がそうだった。首都圏の大学に進学してたまに東京を訪れた。「地下鉄は複雑でよく分からない」という理由で、近くに地下鉄駅があっても素通りしてJR線だけで移動していたことがある

▼今となっては笑い話だが、身近に電車という公共交通機関がなかったためハードルが高かった

▼戦後、本土では戦災復興として鉄道が再整備された。いまや北海道から九州・鹿児島まで新幹線が通る。かたや沖縄は戦後72年がたった今も軌道系のモノレール(12・9キロ)が1本あるだけ

▼沖縄には戦前まで県営の鉄道が走っていた。那覇から与那原、嘉手納、糸満に延びる3路線で全長47・8キロ。年間320万人以上が利用した「県民の足」。戦争で壊滅し、その後復活することはなかった

▼鉄道は一度に大勢の人が移動できる効率的な交通手段だ。自家用車の維持費に比べ費用も割安。もしも本土と同じように鉄道が整備されていたら、私たちの暮らしはもっと便利なものになっていただろう

▼現在、県が鉄軌道の導入に向けた計画づくりを進めている。七つのルート案に対する意見募集のアンケートは10月6日が締め切り。未来の私たちの「生活の足」のこと。真剣に考え、声を上げていきたい。(高崎園子)

最終更新:9/23(土) 11:20
沖縄タイムス