ここから本文です

米軍機訓練に代替地選定へ 防衛省、馬毛島の買収難航

9/17(日) 7:55配信

産経新聞

 防衛省が米軍空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先と位置づけてきた馬毛(まげ)島(鹿児島県西之表(にしのおもて)市)に代わる候補地を選定することが16日、分かった。島の大半を所有する開発会社との用地買収交渉が暗礁に乗り上げ、買収断念に追い込まれる恐れが強まっているためだ。艦載機は米軍厚木基地(神奈川県)から岩国基地(山口県)に移駐するため代替候補地は九州か四国が軸で、適地が見つかり次第、馬毛島の買収交渉は打ち切る。

 FCLPは空母艦載機が陸地の滑走路を空母の甲板に見立てて離着陸する訓練で、パイロットの空母着艦資格の取得や技量向上に欠かせない。昭和57年から厚木で行われていたが、騒音の深刻化で、代替施設が確保されるまでの暫定措置として平成3年から硫黄島(東京都)で実施されてきた。

 在日米軍再編に伴い、横須賀基地(神奈川県)に配備されている原子力空母ロナルド・レーガンの艦載機は今年8月、厚木から岩国に拠点を移し始め、早期警戒機E2Dが岩国に移駐。FA18戦闘攻撃機や電子戦機も11月以降に移り、来年5月までに計61機の岩国移駐が完了する。

 防衛省は岩国からの距離が硫黄島よりも3分の1以下の馬毛島をFCLP移転先に絞り込み、23年から買収交渉を本格化。土地の大半を所有する都内の開発会社が賃貸契約を求め、安定運用には即時売却が不可欠とする防衛省と折り合わず、交渉は停滞した。

 昨年になり開発会社が即時売却に応じる姿勢に転じ、防衛省は買収額として数十億円を提示したが、開発会社はそれを相当上回る額を要求している。

 防衛省は妥結は困難との見方を強め、代替候補地の選定を進めることが得策と判断し、滑走路建設が不要な既存の民間空港を中心に選ぶ。

最終更新:9/17(日) 7:55
産経新聞