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前戦メキシコよりも手応えを感じたトヨタ陣営。次戦WEC富士では「流れを作れると期待」

9/17(日) 18:25配信

motorsport.com 日本版

 2017年ル・マン24時間でポルシェに敗北してから、流れを作れずにいるトヨタ陣営。今回のWECオースチン決勝でも現在ポイントリーダーである2号車ポルシェに4連勝を許してしまった。

WECオースチンで3位表彰台を獲得した8号車トヨタの中嶋/ブエミ/サラザン組

 今季はレギュレーション上、シーズンを通して2パターンのエアロパッケージしか持ち込むことができない。開幕戦シルバーストンからハイダウンフォース仕様を投入したトヨタは、第4戦ニュルブルクリンクから第6戦オースチンまでの3戦を同じ仕様のエアロパッケージで戦っている。同じ条件で戦うライバルのポルシェは、ニュルで初めてハイダウンフォース仕様を投入。ここまでのレースではトヨタよりもトラックに適合させたマシンを持ち込み、連勝中だ。

 マシンの仕様を変更することのできない縛りの中で毎戦グリップ不足に悩まされるトヨタ陣営は、今回のオースチンでもポルシェを相手に苦戦を強いられることになった。しかし、トヨタの日本人ドライバーたちは、前戦メキシコよりも手応えを感じたと口を揃えた。

「メキシコみたいにどうしようもないって感じではなかったです」と語るのは7号車トヨタTS050HYBRIDを担当する小林可夢偉。

 レース中盤ではポルシェに引けを取ることのないタイムをコンスタントに記録し、クラス最下位から2番手の2号車ポルシェの真後ろまで迫る猛追をみせた。しかし実際のところは、新品タイヤとのバランスが合わなかったため調子が悪かったことを強調した。

「正直、調子悪かったですね。オーバーとアンダーだらけで。逆にこのクルマのバランスでよくあそこまで戦えていたのが不思議だなと。まあ改善点があったので良しとします」

「タイヤの感触は(新品と中古では)あまり変わりません。正直大きな差はなかった。最後は前のスティントよりも速く、1分48秒台で走れたのでタイヤは遜色なかったです」

 一方の8号車トヨタを担当する中嶋一貴は、3位で表彰台の一角を獲得。今回のレースに対してポジティブな意見を持っている。

「思ったよりは戦えました。メキシコよりも暑さありましたからね。よく戦えた方でした」

「ニュル、メキシコと比べれば進歩はあったと思います。富士はもう少し何かできるという期待の持てるレースだと思います」

 今回は8号車トヨタのレギュラードライバーであるアンソニー・デビットソンが不在のため、代役としてステファン・サラザンが立てられた。イレギュラーなチーム編成によるクルー間のタイムのばらつきについて指摘すると中嶋は次のように語った。

「全員ニュー(タイヤ)じゃなかったのもありますし、トラフィックが辛い時が何度かあったので、それを考えると何秒かロスがあったと思います。個人的にはそこですかね。あとは各自のちょっとのペース差というか。セブ(セバスチャン・ブエミ)の最後のスティントはアベレージを超えるような走りでしたが、結局ポルシェに詰め寄ることはできませんでした。やっぱり純粋なペースとしてはポルシェの方がちょっと速かったのかもしれません。まあ予選を考えれば当たり前なんですが」

「(バランスは)問題ないんですが、グリップですかね。予選で言えばそこに一番差があったので」

 暑いオースチンでの戦いが終わり、次戦は来月行われる第7戦富士だ。両者が語るようにトヨタの富士にかける想いは強い。

「去年は良い流れだったんで、今年もその流れを作りたいですね。今流れが良くなってきているんで、それを維持していきたいです」と昨年WEC富士でキャリア初優勝を飾った小林は語る。

 さらに現在年間ランキングで2番手につける中嶋も富士に対する期待を込めた。

「ポイント差もだいぶ厳しいと思います。しかし分かりきったことなので、今更チャンピオンシップというよりも、とにかく僕らのレースをちゃんとやることを意識しています。富士にはもう少し期待できると思います。去年もそのレースでなんとか勝ちましたから」

 WEC富士6時間レースは約1ヵ月後の10月15日に行われる。