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一騎打ちに待った!沢村賞レースに“第3の矢”現る?

9/17(日) 11:45配信

ベースボールキング

エースの風格

 16日、2年ぶりのリーグ制覇を決めたソフトバンク。マジック「1」で迎えた一戦を任されたのが、5年目・27歳右腕の東浜巨だった。

 「バリバリ緊張した」と本人は口にしたが、マウンド上の姿はそんな雰囲気を微塵も感じさせない堂々としたもの。初回からエンジン全開の投球で、失点は山川穂高に浴びた一発による1点だけ。6回を2安打、9奪三振で1失点という好投でチームを勝利に導いた。

 今季は昨年の最多勝左腕・和田毅や若きエースの武田翔太といったローテーションの柱が離脱を強いられた中、この東浜が先発陣の軸に台頭。この試合で両リーグトップとなる16勝目(4敗)を挙げ、勝率は8割ちょうどに。チームを優勝に導いただけでなく、個人としても初タイトルとなる最多勝、最高勝率へ大きく前進する価値あるマウンドとなった。

【パ・リーグ投手成績】
▼ 防御率
1位 2.07 菊池雄星(西武)
2位 2.64 岸 孝之(楽天)
3位 2.67 東浜 巨(ソフトバンク)

▼ 勝利
1位 16勝 東浜 巨(ソフトバンク)
2位 15勝 菊池雄星(西武)

▼ 奪三振
1位 201個 菊池雄星(西武)
2位 187個 則本昂大(楽天)
3位 162個 岸 孝之(楽天)
4位 148個 バンデンハーク(ソフトバンク)
5位 136個 東浜 巨(ソフトバンク)

▼ 勝率
1位 .800 東浜 巨(ソフトバンク)
2位 .714 菊池雄星(西武)


 ご覧のように、主要部門すべてで優秀な成績を残している東浜。三振でアウトを重ねるタイプではなく、ここまでの23試合で2ケタ奪三振が1度もない中、16日の試合では今季最多の9奪三振を記録。奪三振部門でも5位に浮上している。

沢村賞の可能性

 すでにエースの風格すら感じさせる落ち着きぶりと数字。これだけ各部門で上位の好成績を残していると、期待が高まるのが“投手最高の栄誉”沢村賞への挑戦だ。

 今季は巨人・菅野智之と西武・菊池雄星が圧巻の成績を残し、この両者によるマッチレースの様相を呈していたが、ここに来て東浜が追い込みを見せている。3人の成績を比較してみよう。

【熾烈な沢村賞争い】
▼ 菅野智之(巨人)
23試(完投5) 15勝5敗 勝率.750 投球回172.1 奪三振161 防1.72

▼ 菊池雄星(西武)
24試(完投6) 15勝6敗 勝率.714 投球回173.2 奪三振201 防2.07

▼ 東浜 巨(ソフトバンク)
23試(完投2) 16勝4敗 勝率.800 投球回155.0 奪三振136 防御率2.67

☆沢村賞選考基準
(1)登板数:25以上
(2)完投数:10以上
(3)勝利数:15勝以上
(4)勝 率:6割以上
(5)投球回:200回以上
(6)奪三振:150個以上
(7)防御率:2.50以下


 現時点では基準項目のうち4つ(勝利数・勝率・奪三振・防御率)を満たしている菅野と菊池が抜けている状況は変わらないものの、東浜も奪三振・防御率の2部門は射程圏に捉えており、この後の登板で先を走る2人に追いつくことは十分に可能だといえる。

 そうなれば獲得タイトルの数や、チームを優勝に導いたという印象も選考のうえでは大きな武器となってくるだろう。ついにその才能を開花させた2012年のドラ1右腕が、マッチレースの沢村賞争いに待ったをかける。

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