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FRBの金融政策に影響の懸念、次期議長レースの行方

9/19(火) 21:35配信

投信1

トランプ大統領とコーン国家経済会議(NEC)委員長との対立が表面化し、次期米連邦準備制度理事会(FRB)議長レースが振り出しに戻っています。そこで今回は、FRB議長の椅子を手に入れるには誰になるのか、迷走中の議長レースの現状を整理してみました。

フィッシャーFRB副議長、突然の辞任は波乱の幕開けか?

FRBの“重鎮”、フィッシャー副議長の突然の辞任がFRB人事の波乱の幕開けではないかと警戒されています。

同氏が辞任を表明した翌日の9月7日、米上院銀行委員会でランダル・クオールズ氏の人事が承認されたことが背景となっています。

7月にトランプ大統領からFRBの銀行監督担当副議長に正式に指名されたクオールズ氏は、「銀行規制を見直す時が来た」と述べるなど金融規制緩和の急先鋒として知られています。一方、フィッシャー氏は金融規制緩和を「極めて近視眼的で危険」としており、規制緩和には反対の立場です。

8月のジャクソンホールではイエレン議長が「金融危機後に導入された規制強化により金融システムが安定した」との認識を示していることからもうかがえるように、現在のFRBは規制緩和には反対の立場です。

現在のFRBは正副議長を含む7人の理事のうち3人が空席となっており、フィッシャー氏の辞任で空席は4人となります。仮にイエレン議長が再任されず、理事も退いた場合には7人中5人をトランプ大統領が指名できることになります。

クオールズ氏は上院本会議での承認が残されていますが、承認は確実な情勢です。FRBの現体制とは正反対の考え方を持つクオールズ氏の就任を目前に控え、大御所であるフィッシャー副議長の突然の辞任は、将来的なFRB内での意見対立や政策の大転換といった波乱の幕開けとなるのかもしれません。

コーン氏脱落で本命不在、議長レースは迷走中

FRBの議長レースはコーン国家経済会議(NEC)委員長を本命、現職のイエレン議長を対抗馬として展開されてきましたが、コーン氏の脱落で本命が不在となっています。

トランプ氏が白人至上主義者を擁護したととれる発言を巡ってコーン氏との溝が深まったとされており、コーン氏には一時辞任のうわさも流れました。完全に消えたわけではありませんが、トランプ大統領はコーン氏と距離を置くようになった様子ですので、“大統領に次ぐ権力者”とも称されるFRB議長にコーン氏が就任する可能性は限りなく低くなった模様です。

議長レースが振り出しに戻ったことで、以前の候補者が再び注目を集めています。具体的には、“テイラー・ルール”で有名なスタンフォード大学のジョン・テイラー教授、ブッシュ減税の立案者の一人として知られているコロンビア大学ビジネススクール学長のグレン・ハバード教授、元FRB理事のケビン・ウォルシュ氏といった名前が挙げられています。

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最終更新:10/30(月) 15:20
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