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野田学園高に動員先で死亡した女子生徒の慰霊碑建立

9/19(火) 13:59配信

宇部日報

郷土史家の研究で明らかに

 野田学園高(牛見正彦理事長)の同窓会・巴会(國弘勤会長)は、第2次世界大戦中に動員先で戦死した女子生徒の慰霊碑を、山口市野田の同校に建立した。16日に開かれた除幕式には遺族らも出席し、平和への思いを新たにした。亡くなったのは、同校の前身、野田高等女学校に在籍していた坂井芳江さん、藤井ハル子さん、小松瀧子さんの3人。光市の光海軍工廠(しょう)に動員され、1945年にB29爆撃機の空襲で亡くなった。同校では動員学徒の存在を把握していなかったが、昨年8月、郷土史研究家の秋本元之さん(81)=光市=によって分かった。

 序幕式では、國弘会長が「平和の象徴として、生徒が平和について考える際の柱になれば」とあいさつ。生徒会長の辻美希さん(2年)は「今の平和や明るい未来は、多くの犠牲の上に成り立っていると改めて感じた。生徒会活動を通して、歴史を風化させないよう努めたい」と述べた。坂井さんの遺族4人も出席。妹の山本清子さん(86)=宇部市=は「優しく思いやりのある姉だった。慰霊碑を建てていただき、喜んでいると思う」と目を細めた。自身も戦時下で父を亡くした秋本さんは、7年ほど前に光海軍工廠の歴史や亡くなった動員学徒の調査を始めた。旧厚生省の死没者名簿と同校の卒業者名簿を照合したところ、3人の名前が一致。犠牲になった全動員学徒の出身校が判明したという。

 慰霊碑は御影石でできており、高さ90センチ、幅2メートル。同校のロゴマークを模し、大小の二つの玉が連なった形状をしている。光海軍工廠空襲では、軍人51人、軍属554人、動員学徒133人の計738人が亡くなった。市内では、同校の他に現在の中村女子高、山口高でも動員された生徒が犠牲になっており、慰霊碑が建てられている。

最終更新:9/19(火) 13:59
宇部日報

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