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ファーウェイの初任給「40万円」、日本人の稼ぐ力は他国の3分の2程度に

9/21(木) 13:30配信

THE PAGE

 中国の通信機器メーカーである華為技術(ファーウェイ)の日本法人が大卒初任給として40万円以上を提示するなど、外国企業の給料の高さが話題となっています。かつて日本はもっともコストが高い国と思われていた時代がありましたが、今となってはもっとも安上がりな国となりつつあります。

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ファーウェイの初任給が特別高いというわけではない

 ファーウェイの日本法人が就職情報誌において提示した新卒の初任給は、学部卒が約40万円、修士修了で約43万円でした。日本企業の大卒初任給は20万円程度、比較的給料が高い企業でも25万円程度ですから、ファーウェイが圧倒的に高給であることは明らかです。

 これまでも、外資系の金融機関などが高い報酬を提示していることはよく知られていましたが、一部の特殊な業種にとどまると考えられていました。ハードウェアを製造するメーカーまでもが、圧倒的に高い給料を提示しているという現実に多くの人がちょっとしたショックを受けています。

 最近は企業活動の標準化が全世界レベルで進んでおり、グローバルに事業を展開する企業の場合、社員の待遇についても、企業間であまり差がなくなってきました。基本的には米国と欧州の基準が全世界に適用されているとみてよいでしょう。実際、米国企業における技術系社員の初任給は50万円台というところが多いですから、ファーウェイの初任給は特別高いというわけではありません。

日本人の稼ぐ力は、他国の3分の2程度に

 このところ日本メーカーが海外の生産ラインを国内に戻すというケースが増えています。製造業の国内回帰は雇用の拡大につながりますから、それ自体はプラスに評価してよいことですが、その背景は少々複雑です。多くの企業は公言していませんが、製造ラインを国内に戻している理由のひとつは、日本の経済力の低下によって、国内の労働コストが相対的に大きく下がっているからです。

 日本は過去20年間経済が成長していませんでしたが、同じ期間、他の先進国はGDPを1.5倍から2倍に拡大させています。経済成長は当然物価の上昇を伴いますから、日本人の稼ぐ力は、気がつかないうちに、他国の3分の2程度に下がってしまったわけです。

 外資系企業の場合、確実に終身雇用が保障されているわけではありませんから、生涯賃金という点ではファーウェイが有利かどうかは分かりません。しかし日本企業が今から40年以上先まで、本当に雇用を保障してくれるのかは微妙なところです。どちらを選択するのがよいのかは個人の価値観ということになるでしょう。

(The Capital Tribune Japan)

最終更新:9/26(火) 5:51
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