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元ジャスダック上場、PHS事業「アステル東京」などを展開していたYOZANが破産開始

9/27(水) 10:38配信

帝国データバンク

 (株)YOZAN(TDB企業コード986503459、資本金3億5000万円、登記面=東京都世田谷区上北沢4-16-11、代表大畠潔氏)は、債権者より破産を申し立てられ、9月20日に東京地裁より破産手続き開始決定を受けた。

 破産管財人は福岡真之介弁護士(東京都千代田区大手町1-1-2、西村あさひ法律事務所、電話03-6250-6200)。債権届け出期間は10月25日までで、財産状況報告集会期日は2018年1月29日午前10時。

 当社は、1990年(平成2年)8月の設立。当初は、移動通信用ICのキーデバイスや半導体用画像処理検査装置などのLSI事業を手がけ、2000年9月には店頭市場(現・ジャスダック)に上場を果たしていた。2002年10月に他社よりPHS事業を譲受し同事業への進出を果たし、PHS事業「アステル東京」を関東圏中心に展開するほか、ポケットベル事業、IP電話「VSフォン」も手がけ、時流に乗る形で業容を拡大し、2004年3月期の年収入高は約85億1100万円を計上していた。

 しかし、携帯電話の普及、性能向上などからPHSの優位性が失われたうえ、連続して多額の営業損失計上を余儀なくされ、監査法人からは「継続企業の前提に関する重要な疑義」が指摘されていた。不振のPHS事業からの撤退を進め、次世代通信として期待されたWiMax事業に参画し、ネットワークの敷設などに注力したものの需要は伸び悩んでいた。無線呼出事業についても積極的な営業を展開したが、2007年3月期の年収入高は約7億5400万円にまで落ち込んだうえ、PHS事業撤退損失、基地局撤去引当金繰入などで巨額の特別損失を計上し、約154億1000万円の当期純損失となっていた。

 継続的に「継続企業の前提に関する重要な疑義」が指摘され資金調達が厳しくなるなか、第三者割当増資や転換社債型新株予約権付社債発行、同行使を相次いで実施する一方で、主要株主の変動も激しかったが、2008年4月に3億円に大幅に減資し累積損失を一掃していた。収益性が回復しないなかで、2008年3月期決算に関して、有価証券報告書提出期限である同年6月30日までに同報告書提出ができなかったため、同年9月1日付で上場廃止となっていた。ポケットベル事業については、同年10月1日に会社分割を行うなど事業再編に取り組んでいたが、本社不動産は2010年に相次いで自治体などから差押処分を受けていた。

 負債は2007年12月末時点で約143億100万円だが、その後に変動している可能性がある。