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「私は三菱につぶされました」25歳社員が自殺 両親が三菱電機を提訴

2017/9/27(水) 18:00配信

BuzzFeed Japan

「私は自殺をします。私は三菱につぶされました」

こう書き残し、三菱電機の新入社員男性Aさん(当時25歳)が2016年11月17日、会社の寮で命を絶った。両親は問題の究明や謝罪を求めたが、会社は遺書に記載があったいじめなどは「一切なかった」と回答した。両親は9月27日、総額1億1800万円の損害賠償を求めて、東京地裁に提訴した。【BuzzFeed Japan / 渡辺 一樹】

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経緯

両親や代理人によると、Aさんは国立大学の大学院を修了し、2016年4月に三菱電機に入社した。そして6月に情報技術部ソフトウェア製造技術課に配属された。

そして、9月からはプログラミング言語のC、Fortran、Cobolを使ってソフトウェア開発の実作業を始めた。

問題は、Aさんがこの情報分野のプログラマーではなかった、ということだ。大学院での研究は、通信分野のハードウェアの技術改良についてのものだった。

Aさんは会社でプログラミング研修は受けたものの、実務で要求されるレベルは、研修内容を越えるものだった。自ら参考書を購入し、休日に勉強をしていたものの……。

Aさんは仕事についていけず、指導担当だった入社5年目のBさんら、周囲にも馬鹿にされ、絶望したと書き残している。

質問をしても「一瞬画面を見せるぐらい」でちゃんと答えてもらえない。答えられない質問をされた。そして、部署全員の前ではげしく非難された……。

Aさんはこう記している。

「参考書もそうです。誰も何もサポートしてくれないだけでなく、非難。そもそも今まで情報をやってこなかった人間にさせる仕事ではないはずです。5年10年やってる先輩上司が非難しかしないことに絶望しました」

毎朝のミーティングで担当部分を決め、プログラミングの進行状況を厳しくチェックされるような日々……。

亡くなる前日の日付がある、Aさんのノート。

「仕事が順調はうそです。指導のBは協力しない(サーバを使えるようにしない)くせに納期に遅れそうな私をぐちゃぐちゃにひはんします。ストレスで頭がおかしくなりました」

Aさんの母親(48歳)はこう語った。

「息子は、大学で6年間コツコツ努力し、研究を重ねていました。大学院修了時には、大学から表彰され、奨学金も全額返済免除になりました。自慢の息子でした」

三菱電機に就職が叶ったときには、両親、祖父母も含めてみんなで喜んだという。

「11月17日朝9時ごろ、自宅の電話が鳴り、何か胸騒ぎを感じ、電話に出ました。息子の寮の寮母さんからの電話で、息子が亡くなった、自殺したと言っているものでした。思わず叫び、わめき、泣き、気が付くと床を拳で何度も何度も叩き続けていました」

両親は何を求めているのか。

「私たちは、会社に入社してわずか8カ月あまりで、なぜ息子は命を落とすまで追い詰められたのか。その理由が知りたい。そして、二度とこのようなことが起こらないようにしてほしいという思いから、裁判に踏み切りました。会社には、これを機会にぜひ息子のことと正面から向き合ってほしいと願っています」

両親は1カ月以内にAさんの労災申請を、尼崎の労基署にする予定だという。

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最終更新:2017/9/28(木) 15:50
BuzzFeed Japan