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ジムの新潮流、ワークアウトからテークアウト

9/27(水) 14:22配信

ウォール・ストリート・ジャーナル

 ソフトウエアの営業をしているショーン・ポッターさん(40)が通う米マサチューセッツ州ネイティックのジム「クロスフィット・ニューイングランド」の会員は、運動する場所で食事を調達できる。

 ポーターさんが気に入っている食事デリバリーサービス「パレオパワー・ミールズ」が週に2回、朝食、昼食、夕食をジムの冷蔵庫に配達してくれるのだ。ポッターさんは、「自然素材」をうたったヘルシーな食事を週にいくつか買う。前もって注文した前菜入りの袋を手にジムを出る会員もいる。

 既婚のポッターさんには子供が3人いる。ヘルシーな食事、特に昼食をジムに頼り始めた理由をこう説明している。「まず、1週間分の料理を作るよりも家族と過ごす時間の方が大切だから。次に、ジムで過ごす時間がランチに出ることより重要だからだ」

 食事の宅配サービスを手掛ける企業は、これまでも魅力的な食事を顧客の家に届けてきた。こうした企業は今、時間に追われながらもヘルシーな食事を求める人々の新たな市場を見つけつつある。配達コストを最小限に抑えるため、多くの企業は顧客が通う場所を配達先にしている。それがジムだ。

 ヘルシーな食事セットは、マンハッタンのフィットネススタジオ「トーンハウス」からケンタッキー州パデューカの「エナジーフィットネス」まで、全米各地のジムに登場している。エナジーフィットネスのゼネラルマネジャー、シャロン・ヘールズ氏によると、こうした食事は食を愛するミレニアル世代や予算を気にする一人住まいの高齢者に好評だという。

 エナジーフィットネスでは会員の約25%が、近くの同州ベントンで用意され、ジムの保冷ボックスに並べられた「メガフィット・ミールズ」を購入する。ヘルシーな食事を提供することは、会員が減量や運動の目標に近づくのに役立つとヘールズ氏は話す。一方、「ジムを出た足でドライブスルーに行き、不健康な物を食べれば、時間の無駄になる」という。

 こうしたサービスの昼食や夕食は、ジムで受け取ると通常8~14ドル(保冷剤や断熱材を使った長距離の一括配達に30ドル以上の追加料金がかかることもある)。愛用者によると、値段は食品店のグラスフェッドビーフ(牧草牛)やオーガニック野菜と大差ない上に、買い物や準備、片付けの手間が省ける。

 こうした食事には、カロリーや材料に加えてタンパク質、炭水化物、脂肪の含有量といった詳細が表示されていることが多い。ベジタリアン向けや、炭水化物を抑える「パレオ」ダイエットや30日にわたって砂糖や穀物、乳製品などを断つ「ホール・サーティー」といった食事法に従ったメニューもある。

 ミネソタ州チャナッセンを拠点にヘルスクラブ127店舗を展開する「ライフタイム」は、「ミールズトゥーゴー」サービスを刷新中だ。以前はチキンエンチラーダやラップといった基本的なメニュー数種類しかなかったが、ステーキのチミチュリ(アルゼンチン風)ソース野菜ロースト添えなど、メニューを約30種類に拡充しつつある。

 カナダ・オタワの肥満研究機関に勤めるヨニ・フリードホフ氏は、加工していない食品を食べようとするのはいいことだと述べた。ただし、普通の人の場合、ヘルシーな食事を用意して友人や家族と共有することは長期的な健康の重要な要素であり、出来合いの食事でそれが損なわれる恐れがあると指摘した。

By Rachel Bachman

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