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病気や状態に応じた多様な治療を 精神科病院によるアプローチ

10/2(月) 10:56配信

山陽新聞デジタル

 精神科病院における多様な治療アプローチについて、慈圭病院(岡山市)の難波多鶴子作業療法部長に寄稿してもらった。

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 現代が「ストレス社会」と呼ばれるようになって久しく、ストレスによるうつ病や適応障害・職域でのメンタルヘルス不全が注目されます。また、高齢化に伴う認知症の増加や、「発達障害」についての認識の普及等、精神科疾患に対する社会の関心やニーズは時代とともに高まってきています。こうした背景を受け、多くの方々がさまざまな問題を抱えて精神科病院を受診されます。

 一口に「精神科」といっても、他の診療科と同じように、治療の対象となる病気は多岐にわたります。病気が異なれば必要となる治療やアプローチも異なってきますし、回復状況に応じて必要なサービスも変わってきます。こうした現状を踏まえ、慈圭病院では2015年の新病棟開設に伴い、「急性期治療病棟」「認知症病棟」「ストレスケアユニット」といった機能分化したハードの充実を図りました。

 しかし、重要なのは療養環境ばかりではありません。精神科の治療では病気や状態に応じた多様な治療オプションが要求されます。精神科疾患の治療としては、薬物療法や身体療法以外に精神療法やカウンセリング、「心理社会的療法」と称されるいわゆるリハビリテーションプログラムが挙げられます。精神科病院では、個々の患者さまの治療計画に応じて、医師や看護スタッフだけでなく臨床心理士・作業療法士・精神保健福祉士といった専門職からなるチームでこうした治療オプションを提供しています。

 精神療法には、医師が通常の診療で行う一般的なものと、一定の技法に従った特殊なものがあります。また、個人に行う場合(個人精神療法)とグループで行う場合(集団精神療法)があります。近年うつ病等の患者さまの治療として注目されている認知行動療法もこうした精神療法の一つで、主として臨床心理士や医師によって提供されています。

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