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伊原春樹氏「巨人は若手育成&機動力野球の再構築に本気で取り組め」

10/3(火) 11:01配信

東スポWeb

 巨人は1日の阪神戦(東京ドーム)に4―5で敗れ、3位DeNAが広島に勝利したため4位が確定。11年ぶりにBクラスへ転落した。クライマックスシリーズ(CS)出場を逃したのは球団史上初の屈辱。本紙専属評論家の伊原春樹氏は凋落の一途をたどる古巣を一刀両断にした。

【伊原春樹・新鬼の手帳】ずいぶんと弱くなったものだ。過去の巨人なら11年ぶりのBクラスに沈んだとなれば激動のオフを迎えていた。ところが老川オーナーは前もってメディアを通じ、たとえBクラスに終わっても高橋由伸監督(42)の続投を明言していたと聞く。V逸が少し続いただけでも監督人事を含めた首脳陣の去就問題へと発展していたことを考えれば、現場同様にフロントもずいぶん気弱になったという印象だ。

 今季の大低迷を振り返る上で見逃してはならないポイントが3つある。まずは交流戦期間中に喫した球団ワースト記録となる悪夢の13連敗。後に挽回して借金地獄から脱出したとはいえ、最後まで響いた。

 2つ目はマギーを7月以降、2番・二塁で固定し続けたことだ。「攻撃力が上がったから良かったはず」と突っ込みを入れる人もいるだろうが、それは目先のことしか見えていない人の考えだ。マギーを三塁から二塁へコンバートしたことで村田の常時起用が可能にはなった。ただ、マギーの二塁守備にはとても合格点を出せない。失策だけでなく記録に残らないミスも散見され、それも遠因となって攻守のリズムが狂い、落としてしまった試合はいくつかある。

 確かにマギーの打力は魅力だ。しかし、そのマギーや4番・阿部、5番・村田が無死あるいは一死から得点圏の二塁に進んでも、ワンヒットでホームまで生還できないことがある。足の速い選手をメンバーにほとんど組み込まず、鈍足のマギーを2番に起用しているのだからホームが遠くなるのは当然だ。連覇した広島が「1番・田中、2番・菊池、3番・丸」という俊足トリオで上位を固め、機動力を駆使している点を考えれば両軍の差もいや応なしに広がる。

 3つ目は山口俊の引き起こした不祥事。優勝という大目標に向かっているシーズン中に、一人でも道を外れるような問題を起こせば結束力も薄れる。ましてやFA移籍してロクに働かない人間に足を引っ張られたのだから、シラけるのも無理はない。

 難問山積の巨人はどのようにチームを再建させるのか。個人的に言えば「何が何でも優勝」という巨人独特のドレスコードをかなぐり捨てて、若手育成や機動力野球の再構築に本気で取り組まなければ、由伸体制3年目の来季も悲劇が繰り返されることになる。

 (本紙専属評論家)

最終更新:10/3(火) 11:25
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