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婚活業界の常識を覆し、マッチングサービスを世の中の当たり前にする!「ゼクシィなび」が挑戦する婚活事業の全貌

10/4(水) 11:16配信

ITmedia ビジネスオンライン

 インターネット・アプリ・カウンター・パーティーの4業態をもつ総合婚活サービスを展開する「ゼクシィなび」。2014年に婚活事業をスタートしてから約3年が過ぎ、婚活業界をとりまく環境、世間のイメージが変わりつつある。ゼクシィなびは、業界の常識を覆すあらゆる取り組みによって「恥ずかしい」「怪しい」「高い」という従来の婚活へのイメージを払拭(ふっしょく)し、新たな層のユーザーを獲得した。急成長を支える取組みについて、代表取締役社長の貝瀬雄一氏に話を聞いた。

●「結婚」を増やすことをミッションに、婚活事業に参入

井上 ゼクシィなびの事業内容について教えてください。

貝瀬 ネット領域では、「ゼクシィ恋結び」と「ゼクシィ縁結び」という2つのサービスを提供しています。いわゆる従来の結婚相談所の事業としては、「ゼクシィ縁結びカウンター」を展開しています。その他、マッチングイベントの事業として、「ゼクシィ縁結びパーティ」を運営しています。

井上 いつごろ婚活事業を始めたのですか?

貝瀬 2014年の12月にゼクシィ恋結びのアプリをリリースし、2015年2月~5月にゼクシィ縁結びのネット、ゼクシィ縁結びカウンター、ゼクシィ縁結びパーティをスタートさせました。

井上 今の婚活業界をとりまく状況や、抱えている問題点についてどのように考えていますか。

貝瀬 2014年のスタート当初から私たちが課題と感じているのは、結婚する人がどんどん減っているということです。2000年の段階で、男性約13%、女性で約6%だった生涯未婚率が、2010年の段階で、男性が約20%、女性が約11%にまで上昇したという調査結果が出ています。2010年当時の予測では、2030年には男性約28%、女性約19%にまでさらに上昇するといわれていたのですが、2015年段階の調査ですでに男性の生涯未婚率は約23%にまで上昇する事態になっています。生涯未婚率の統計では、50歳のときに一度も結婚をしていない人の割合を示します。今の日本では、50歳時点で4人に1人が一度も結婚をしたことがないのです。

 私たちは結婚そのものを増やすということをミッションに掲げ、ゼクシィが始める婚活事業という形で「ゼクシィ縁結び」と「ゼクシィ恋結び」を開始しました。

井上 ゼクシィなびが婚活事業に参入後、数年がたち、世の中の婚活に対するイメージに変化は見られますか。

貝瀬 私たちは「HAT(ハット)」と読んでいるのですが、調査などを実施した結果、婚活には「恥ずかしい」「怪しい」「高い」という固定的イメージがユーザー内でありました。こういった間違ったイメージを払拭することで、マッチングサービスそのものを当たり前のサービスとしていきたいというのが立ち上げ当時に掲げたビジョンでした。今後もさらなるイメージ改善のプロモーションが必要だと考えています。

 スタートから約2年半がたち、世の中の婚活に対するイメージはだいぶ変わりました。ネットやマッチングアプリが当たり前になり、結婚相談所の業界にも、私たちのような新しいプレイヤーが増えました。2013年の段階では、婚活サービスを通じて結婚する人は4.7%しかいなかったのですが、2016年には11.3%にまで上昇しました。

●夫婦7000組の調査結果をもとに作り上げた価値観マッチング診断

井上 「ゼクシィ恋結び」と「ゼクシィ縁結び」の違いは何でしょうか?

貝瀬 ゼクシィ恋結びは、「恋活領域」と呼ばれている彼氏や彼女を探すマッチングサービスです。ユーザーの約7割が20代で、現在活動中が30万人。男女比率は65対35くらいで男性が多いです。

 ゼクシィ縁結びは、結婚相手を探している人向けのサービスです。ユーザーの割合としては、20代が約4割、30代が約5割で、年齢層は27歳~35歳くらいまでが中心となっています。縁結びはユーザーが約20万人で、男女比は半々くらいです。

 結婚を増やすことがゼクシィの目的ですが、婚活事業だけではなく、いわゆる恋活といわれる事業も平行して運営することが重要だと考えています。結婚までの距離感が違うだけで、どちらも結婚につながっているということに変わりはないからです。

井上 ゼクシィ縁結びの特徴を教えてください。

貝瀬 会員になるときに、「価値観マッチング」という診断を受けてもらいます。18問の簡単な設問に答えてもらい、その人のタイプを診断します。タイプによってマッチングを実施します。

 「お見合い調整代行サービス」という仕組みも特徴的です。マッチングを経て、実際に会う時、コールセンターがお見合いの場所と日程の調整を代行するものです。そうすることによって、個人情報を相手に伝えなくても会うことが可能になります。

井上 「価値観マッチング」というのは、どういった仕組みになっているのですか?

貝瀬 ゼクシィを通じて結婚をした7000組を対象に調査を行い、「幸せだ」と答えた人に共通している要素を分析し、マッチングのポイントを抽出して作ったのが価値観マッチングです。休日の過ごし方、友達の数が少ないか多いか、人が困っていたら放っておけないタイプかといった18の設問を用意しています。

●利用料金の安さで、さらに気軽に利用できる

井上 年収などの条件面ではなく、価値観に重点を置いてマッチングしているのですね。「ゼクシィ縁結びカウンター」についても、特徴を教えてください。

貝瀬 ゼクシィ縁結びカウンターは、新しい形のマッチングエージェントです。入会すると、ネット上で約1万7000人の会員の中から検索ができます。お互いにお見合いを希望し、マッチングすると、実際に会うことができます。加えて、1人1人にマッチングコーディネーターが付き、検索とは別に、1カ月に6人の紹介を行うプランもあります。他薦と自薦を組み合わせた形のサービスになっています。他の結婚相談所と違い、女性のうちの約25%、4人に1人は20代です。37歳以下が7割以上を占めています。

井上 カップルになる確率はどれくらいなのですか?

貝瀬 ゼクシィなびのサービス内で成婚して、退会していく割合が4人に1人くらいです。他で相手を見つけて退会する方を合わせると半分くらいになります。紹介されるのを待つだけではなく、自分でも探すことができるので、自由度が高く、マッチング率も高くなっています。早い人で半年、ほとんどが1年以内にパートナーを見つけて退会します。

井上 他にはどういった特徴がありますか?

貝瀬 最大の特徴は利用料の安さです。男女ともに同じ利用料で、入会金は3万円。マッチングまではコーディネーターが付かないシンプルプランだと月額9000円、コーディネーターが1カ月6人紹介するプランは月額1万6000円です。おそらく、通常の結婚相談所の3分の1ほどの価格設定となっています。

●友達感覚で相談できるマッチングアドバイザー

井上 4人に1人は成婚という高いマッチング率の秘訣(ひけつ)は何でしょうか?

貝瀬 当社のマッチングコーディネーターは、結婚式場を紹介するブライダルアドバイザーからの異動が多く、それが高いマッチング率の秘訣の1つです。というのも、ブライダルアドバイザーは、多くの幸せなカップルを見てきた経験により、どんな相手とマッチングするかが何となく分かるようになるため、スムーズなコーディネートが可能になるのです。ブライダルサービスを提供しているゼクシィなびならではの強みだと思います。

井上 相談しやすいオープンな雰囲気もありそうですね。

貝瀬 コーディネーターは20代が多いので、友達に相談している感覚で気軽に話ができるというのもメリットになっていると思います。従来の結婚相談所では、ある程度年齢が上でないと仲人はできないという業界の常識のようなものがありました。私たちは、そういった結婚相談所の常識を覆し、サービスを再設計することにより、さらに多くの人に利用してもらうことを目指しています。今まで結婚相談所やマッチングサービスを使ってこなかった人たちにアプローチしています。

井上 ゼクシィ縁結びパーティというのはどういったサービスでしょうか?

貝瀬 マッチングイベントのサービスです。あらゆる種類のイベントを用意しています。20対20で1人ずつ会話をしてカップリングを行っていく形式の婚活パーティから、いちご狩りなどの体験型バスツアー、フットサルや皇居ランなどのイベント、中には猫婚活などの変わり種まで、多種多様なイベントを実施しています。利用者は、年間約20万人です。

 マッチングアプリ、コーディネーターに相談できるカウンター、イベントなど、多様な婚活関連サービスを提供しているので、自分に合った方法で婚活を進められるのもメリットになっています。

●近い将来、マッチングサービスで結婚相手を探すのが当たり前になる

井上 今後の婚活業界はどのように変わっていくと考えていますか?

貝瀬 ゼクシィに異動になる前、私はHR業界で、「リクルートエージェント」というサービスに16年間関わっていました。転職エージェントは一部の転職希望者が使うサービスというイメージでしたが、15年後には転職サイトと並ぶ、転職の手段として世の中に一般化していく流れを目の当たりにしました。これと同じような変化が今後、婚活業界にも起こると思います。

 世の中で当たり前になっていく過程の中で、業界全体が切実に結婚をしたい層だけではなく、将来的に一緒に過ごせるパートナーを見つけたい層へと対象を広げていくことが予想されます。ネット上ではこの変化がすでに起こっていますが、リアルの場のサービスでも、この動きが今後1~2年で加速していくと感じています。

 米国では、すでに3人に1人がマッチングサービスを通じて結婚しているという調査結果が出ています。今後、日本でもマッチングサービスで結婚相手を探すのがメジャーな手段になっていくでしょう。

井上 これから婚活を始める人にメッセージをお願いします。

貝瀬 幸せな結婚をしているカップルは、価値観が合致し、お互いに理解し合い、お互いを許しあえる関係を築いています。その人と過ごす生活を想像し、休日をその人とどんな風に過ごしていくのか、共働きなのか、子どもはいつ欲しいのか、どこに住むのかといった日常生活のビジョンが合致する人をパートナーとして選ぶことが好ましいでしょう。

対談を終えて

 婚活市場に革新的なサービス! ありきたりな表現ですが、インタビューを終えての率直な感想です。私自身が仕事を通して、出会いや恋愛で悩めるたくさんの人と接する中で、従来のマッチングサービスの問題点を実感してきました。

 従来の婚活という響きの中には、焦燥感や疲弊感を伴うイメージを持つ場合も多いのですが、ゼクシィなびの展開するサービスには、ワクワクするような楽しいイメージがあります。重い空気感はなく、ライトな感覚で婚活に踏み出すことができ、結婚という結果ではなく、その先にも続くよき人間関係の醸成を目的としています。こういったテーマ性が、若いユーザーが気軽に活用する理由ではないでしょうか。

 感銘を受けたのは、結婚までではなく、結婚後にどれだけ幸せな生活を送れるかということを考え、価値観のマッチングを重視していることです。顧客が真に望むものは、単なる出会いではなく、結婚という形でもありません。「毎日をパートナーと幸せに過ごすこと」なのです。ゼクシィなびのサービスは、本当の意味で顧客の立場に立っていると感じました。近い将来、あらゆる人がこのサービスを活用して幸せになっていくイメージが鮮明に描けた時間でした。「少子化を救う!」などと大きな声でうたわなくても、自然にそうなるように思います。

(聞き手:井上敬一、文:牧田真富果)

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