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9月の米雇用統計、5つの注目点

10/6(金) 9:22配信

ウォール・ストリート・ジャーナル

 米労働省は6日に9月の雇用統計を発表する。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がまとめた市場予想は、非農業部門雇用者数が8万人増、失業率は4.4%で横ばいとなっている。以下、5つの注目点をまとめた。

1.ハリケーンの影響

 大型ハリケーン「ハービー」と「イルマ」は9月の雇用の伸びを抑制した可能性が高いが、影響がどの程度になるのかは見通しづらい。労働省によると、ハリケーンに見舞われた郡の労働者は全体の約8%に相当する。その結果、エコノミストは9月の雇用者数が8万人増にとどまると見込む。これは年初来の月平均である17万6000人増の半分以下の水準だ。10万人を上回る伸びとなれば、ハリケーンの影響は軽微で、経済が力強いことを示す。

2.低い失業率

 8月の失業率は4.4%で、過去数カ月はおよそ16年ぶりの低水準で推移している。これは米経済が完全雇用か、これに近い状況にあることを示している。連邦準備制度理事会(FRB)の長期失業率見通しは4.5~4.8%だ。失業率がさらにやや下がれば、12月にもFRBが利上げに踏み切る公算が大きくなるだろう(ただ、ハリケーンに伴い、一部の労働者は失業保険を申請しており、失業率にも影響が及ぶ可能性がある)。

3.賃金の伸び

 8月の平均時給は前年同月比2.5%増となり、長らく低迷が続いている。インフレ調整後では、賃金の伸びはより健全なようだ。FRBは経済が完全雇用かそれに近い状態に達し、低金利による金融緩和の必要性が低下する兆しとして、賃金の力強い伸びを確認したい考えだ。ここでもハリケーンの影響が出るかもしれない。救助隊など一部労働者の残業が増え、一時的に賃金を押し上げる可能性があるためだ。一方で、低賃金労働者はハリケーンによって失職しやすい状況になった可能性が考えられる。

4.働き盛り世代の労働参加率

 雇用の底堅い伸びにも関わらず、25~54歳の働き盛り世代が労働力に占める割合は近年、低迷している。この世代のうち職に就いている、または求職中の米国人の割合は8月に81.6%にとどまり、リセッション(景気後退)が始まった時期から1ポイント以上、2000年代初めからは3ポイント近くも下がっている。この世代の労働参加率が上昇すれば、労働市場には過熱するまで一段の拡大余地があることを示唆している。

5.セクター別の動向

 ドナルド・トランプ大統領が選挙期間中から再生を掲げる製造業は、ここ数年、着実に雇用を拡大し、一段の勢いを示す兆しが出ている。9月の米新車販売は、大型ハリケーンによる買い替え需要などを背景に、年初来で最も好調な月となった。主要な購買担当者景気指数(PMI)では、製造業の活動が13年ぶりの高水準を記録した。製造業でさらに雇用が伸びれば、景気拡大の恩恵をブルーカラー労働者が一段と受け始めたことを示唆している。

By JOSH MITCHELL

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