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米史上最悪のラスベガス乱射事件 それでも銃規制は遠い未来の話か

10/7(土) 15:30配信

THE PAGE

 カジノやリゾートホテルが数多く立ち並ぶ米西部ラスベガスで、1日午後10時過ぎ(現地時間)に突如発生した無差別乱射。標的となったのは市の中心部でカントリーミュージックの野外コンサートを楽しむ観客たちであった。どこから発砲しているのか分からないまま、会場にいた観客らはパニックになりながら逃げ続けた。10分ほど続いた銃撃で、これまでに59人が死亡し、500人近くが負傷。容疑者は事件現場から約300メートル離れた場所にあるリゾートホテルの32階にあるスイートルームから犯行に及んでいたことが分かったが、警察の突入直前に自殺している。ラスベガスで何があったのか?アメリカの病巣ともいえる銃犯罪は、この事件をもってしても歯止めが効かないものなのか。

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■謎だらけの容疑者の日常生活

 事件現場となったラスベガス・ストリップはラスベガスの目抜き通りでもあるラスベガス大通りの一部分だが、多くの有名ホテルやカジノがこのエリアに集まっており、絶えず多くの人で賑わいを見せているエリアだ。現地時間の10月1日、このラスベガス・ストリップでカントリー音楽の野外フェスティバルが行われていた。コンサートの終盤、トリを務める人気カントリー歌手のジェイソン・アルディーンが、野外フェスに集まった2万2000人の観衆に向けてパフォーマンスを行っていた。演奏が続いていた午後10時過ぎ、繰り返される銃声とともに、無数の弾丸が音楽フェス会場にいた観衆を襲った。まるで空から弾丸が降り注ぐような状態の中、会場にいた観衆はパニック状態になりながらも、コンサート会場から必死で逃げた。その間も銃撃は続き、58人の死者と500人近い負傷者を出す大惨事となったのだ。

 やがて、音楽フェス会場から約300メートル離れた場所にある黄金色のホテル「マンダレイ・ベイ」の客室から何者かが発砲を繰り返していることが判明。警察は銃撃犯のいる部屋を特定し、遠隔操作でドアを爆破した後、部屋の中に突入した。容疑者が無差別銃撃を行ったのは32階にあるスイートルームだった。部屋に突入した警察官が目にしたのは、すでに自殺を図った白人男性の姿であった。まもなくして、死亡した容疑者は64歳のスティーブン・パドックで、事件の3日前からホテルに滞在していたことも判明。銃撃を行ったパドック容疑者の部屋からは23丁のアサルトライフルや拳銃が発見された。また、パドック容疑者は単発でしか撃つことのできないライフルを連射させることのできる、「パンプストック」と呼ばれる機器を取り付けて、コンサート会場に向けてマシンガンのような銃撃を続けていたとされる。

 パドック容疑者がなぜホテルの高層階から無差別銃撃を行ったのかは不明だ。動機不明のまま容疑者は死亡したが、23丁もの銃器をホテルに持ち込んでいたことや、複数のカメラを自室周辺に仕掛けていた点などから、計画的犯行であったことはほぼ間違いないが、動機だけが謎として残った。パドック容疑者はかつて連邦政府で働いていた時期もあったが、ギャンブラーとしてカジノで高額の賭けに興じたり、アメリカ各地に投資目的で複数の不動産を所有していた。また、パドック容疑者の知人や親族は複数の米メディアの取材に対し、パドック容疑者が極端な政治思想などを持っているようには見えなかったと語っている。

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最終更新:10/13(金) 5:48
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