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オリックス・金子、“日本最終登板”で投げ合った大谷翔平への思い

10/12(木) 11:06配信

スポーツ報知

 日本ハム・大谷にとってはおそらく、日本での生涯最終登板だったろう。10月4日のオリックス戦(札幌D)。2安打完封で締めた投球は素晴らしく、内容も圧倒的だった。投げ合ったのは金子。こちらも今季最後のマウンドで、8回3失点の完投負けだった。

 ともにエースとしてチームを背負う立場。試合後、金子に大谷について問いかけると「うらやましいですね」と返ってきた。少し笑みを浮かべ、帰りのバスに乗ってしまったから後日、踏み込んで聞いてみた。「投手として全部がうらやましいです。あの体格、あの能力、スピード。かなわないって、素直に思います」。プロで116勝を積んできた右腕が、あっさりと脱帽した。

 「この年齢(33歳)になって思います。背の高い投手を見るだけでうらやましいなって」。身長180センチの金子は、投手として必ずしも大きな方ではない。その分、多彩な変化球を操り唯一無二の投球スタイルをつくり上げてきた。二刀流が海を渡ろうとする今から3年前の14年、金子は16勝5敗、防御率1・98の成績で沢村賞を受賞。米大リーグ挑戦を視野に入れ、大谷のように注目を集めた。

 紆余(うよ)曲折を経て、オリックスでプレーする道を選んだ。メジャーに挑戦できることがうらやましいのか? 「それはまったくないですね」と即答された。もし、大谷投手のような体格があれば? 「僕だったらどこまでもスピードを追い求めているでしょうね」とこちらも即答だった。かつて150キロを超えた球速も、今は平均で140キロ台中盤。「もうスピードは無理ですから」と割り切るからこそ、160キロを連発する23歳の姿がまぶしく映ったのだろう。

 この試合で、打者・大谷とは4打数1安打。6回の3打席目は「最後の対戦になるかもしれない」とプロらしく、オール直球で二ゴロに打ち取った。今季は3年ぶりの2ケタとなる12勝を挙げ、パ・リーグ2位の6完投、イニングも3位の184回1/3を消化した。「達成感は何ひとつありません。もっとやれたと思っています」。4位に沈んだ悔しさ、責任を誰よりも感じている1人。大谷がいなくなるはずの来季、金子にはもうひと味加えた投球で、球界ナンバーワンの座に返り咲いてもらいたい。(記者コラム・長田 亨)

最終更新:10/12(木) 21:22
スポーツ報知

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