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<原発被災者訴訟>いわき訴訟結審 来年3月判決

10/12(木) 16:19配信

河北新報

 東京電力福島第1原発事故で避難区域となり、古里が失われたとして、福島県双葉郡などの住民が1人当たり2000万円の慰謝料などを東電に求めた訴訟が11日、福島地裁いわき支部で結審した。原告は同日の意見陳述で「被害の実態を理解した判決を求める」と訴えた。判決は2018年3月22日に言い渡される。

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 同種訴訟の結審は9月の京都地裁(来年3月15日判決)に続き5例目。福島地裁で10日に判決があった訴訟など他の4件と異なり、国に賠償を求めていない。

 結審したのは第3陣までの原告約670人のうち、双葉郡8町村と南相馬市小高区の住民ら約220人が起こした第1陣の訴え。11日の弁論で原告3人が意見陳述した。

 原告団長で楢葉町からいわき市に避難した住職早川篤雄さん(77)は「地域、社会、人生の全てが奪われた。二度と元通りになることはない」などと被災者の思いを代弁した。

 結審後、原告側弁護団の広田次男共同代表は「(避難を強いられた)古里喪失に焦点を絞り、立証に力を入れてきた」と説明。古里喪失に対する賠償が9月の千葉地裁判決と異なり、10日の福島地裁判決で認められなかったことに関して「(福島地裁とは)違う判決になると期待している」と述べた。

 原告は古里喪失の慰謝料のほか、避難に伴う慰謝料として1人当たり月額50万円の支払いも求めている。訴訟では現地検証も行われ、裁判官らが帰還困難区域となって荒れ果てた双葉町の原告の自宅などを見て回った。

最終更新:10/12(木) 16:19
河北新報