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原燃に4件の保安規定違反 規制委、審査を中断

10/12(木) 11:12配信

デーリー東北新聞社

 原子力規制委員会は11日の定例会議で、長年の点検漏れによって使用済み核燃料再処理工場とウラン濃縮工場(いずれも六ケ所村)でトラブルが続発した問題について、日本原燃に計4件の保安規定違反があったと判断した。会議に出席した原燃の工藤健二社長は、全設備の点検を終えるまで再処理工場の新規制基準への適合性審査を中断する考えを伝えた。

 原燃は再処理工場に関し、60万以上の設備点検や保守管理の計画策定を年内に終える方針だが、規制委からは「スケジュールありき」との懸念が相次いだ。仮に審査が再開されても、原燃はこれまでの指摘事項を反映させた補正申請書の提出や安全対策工事などを残しており、2018年度上期を目指す工場完成は絶望的だ。

 規制委が違反としたのは両工場で各2件。再処理工場では、地下空洞(配管ピット)で8月に起きた雨水流入を巡り▽ピット内を14年にわたり未点検だった▽昨冬の調査が不適切だったにもかかわらず「問題なし」と規制委に報告していた―ことを重く捉えた。

 濃縮工場では、天井裏で2月に発覚した排気ダクトの腐食について▽操業以降の点検を行わず、管理計画にも盛り込んでいなかった▽作業員が不適切な防護具で天井裏に入ることを許可した―の2件。これらは軽微な「監視」レベルの違反とした。

 工藤社長は会議の冒頭で陳謝し、安全管理体制の問題で規制委から昨冬に受けた「報告徴収命令」に触れて「組織の隅々まで(改善の)浸透が不十分だった」と釈明。

 規制委の田中知委員は「組織改編など表面的な改善策では解決できない。改善できないのであれば、規制委としてしかるべき対応を取る」と強調し、更田豊志委員長は「急ぐあまりに取り組みが中途半端に終わると困る」とくぎを刺した。

 原燃は、一連の違反を受けた対応方針を9月27日に公表。今月11日からはホームページで改善状況を公開しており、「全社を挙げて改善に取り組み、皆さまからの信頼回復に努める」とのコメントを発表した。

デーリー東北新聞社

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