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東洋太平洋フライ級王者・中山(鳥栖商出身)13日初防衛戦

10/12(木) 12:07配信

佐賀新聞

 プロボクシングジムのない佐賀県から期待の選手が現れた。鳥栖市出身の東洋太平洋フライ級チャンピオン中山佳祐(28)。6月のタイトルマッチで圧倒的不利の下馬評を覆し、ベルトを奪取した。13日には初防衛戦を控える。「2、3回防衛してチャンスが来れば世界戦に挑みたい」と目を輝かせる。

 競技との出合いは鳥栖西中3年の夏。近所の鳥栖商高の体験入学でボクシング部を見学し、練習に顔を出すようになった。もともと保育園から空手を続けてきた格闘技好き。競技にのめり込み高2、3年で全国総体3位の好成績を収めた。

 卒業後は鳥栖市内の工場に就職し、競技から離れたが、20歳の時に県内で開かれたアマ社会人の全国大会に誘われた。ブランクはあったが、いきなりライトフライ級で優勝。しかし、翌年の国体は仕事で練習時間を確保できずに初戦敗退。これでボクシング熱に再び火がつき、久留米市のジムに通い始めた。

 最初はプロになるつもりはなかったが、仲間の試合を観戦するうち「自分もやれる」という自信が芽生え、23歳でデビュー。順調に勝ち星を重ねながら迎えた2015年。世界挑戦経験のある久高寛之との大一番でダウンを奪われ、完敗した。仕事との両立に限界を感じる一方、「ボクシングに専念すれば勝てる」と手応えも感じた。

 仕事を辞め、退路を断って上京。ジムも仕事も決めていなかったが、当時、内山高志ら世界王者3人を要していたワタナベジムの門をたたいた。世界王者とスパーリングできる恵まれた環境で練習を重ね、16年7月に移籍後の初戦で元東日本新人王の選手に判定勝ち。その後も日本ランカー相手に順調に白星を積み重ね、東洋太平洋の王座挑戦にこぎつけた。

 王者リチャード・クラベラス(フィリピン)は17勝の大半が2ラウンド以内のKOというハードパンチャー。対する中山はフットワークが武器のサウスポー。スピードで勝る中山は前へ出てくる王者にパンチを合わせて距離を保ち、最後まで足を使って試合を支配。判定2-1で新王者に輝いた。

 アマチュアでは名選手を輩出してきた佐賀県だが、プロの世界では目立っていない。中山は「思い出づくりで上京した訳ではない。佐賀県で初めての世界王者になる自信はある」と語る。中山の初防衛戦は13日、後楽園ホール。相手は同級9位の強豪ジョーバート・アルバレス(フィリピン)。「勝てば評価が高まる。明確に勝つ」と意気込む。



【略歴】なかやま・けいすけ 鳥栖市出身。鳥栖商高でボクシングを始め、2、3年でインターハイ3位に輝く。社会人経験を経て23歳でプロデビューした。戦績は10勝(4KO)1分け2敗。ワタナベボクシングジム所属。

最終更新:10/12(木) 12:07
佐賀新聞