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OB・鈴木尚広が語る巨人。痛恨のCS進出失敗から若手育成まで

2017/10/12(木) 11:30配信

VICTORY

梵英心のような選手が、コーチをやるべきだと思います

――そういう意味で、連覇した広島の強さは際立ちます。

鈴木 突き抜けましたね。付け入るスキがない。投手陣にしてみても先発、中継ぎ、ロングリリーフとメンツがそろっている。中田廉や一岡竜司もいて、ある程度盤石感があります。そして、センターラインが強い。田中広輔、菊池涼介、丸佳浩、ベテランの石原慶幸……新井貴浩さんという大黒柱がいて石原もいて、その中間に田中や30代がいて、若い鈴木誠也や西川龍馬がいる。すごくバランスがいい。外国人もエルドレッド、バティスタ、メヒアとそろっている。スピード野球だけど、一発を打てる選手もいる。負ける要素があまりないですね。

――今シーズンは、逆転勝利が多かったですね。

鈴木 相手だけでなく、チーム内のライバルたちとも戦っているんですよね。一つ一つのことを、気持ちを出している。代わりがきたら結果も出す。準備もしっかりしているんだろうなと。

――技術的な部分でいうと、鈴木尚広さんからみて広島のすごさはどこにあると思われますか? 黒田さんのプロ意識や、とにかくバットを振る部分がフィーチャーされますが。

鈴木 つなぐ意識の高さ、そして状況に応じたバッティングができることですね。足で攻撃のバリエーションができる。打つだけではなく、その部分で非常に厚みがある。さらに、ここぞというときの集中力がチーム全体で違います。チーム全体で身を乗り出していく、そういう意識がチーム全体に広がっていく。一方で、巨人を見てくださいよ。

――なんだか、個人事業主が集まっているという感じに見えます。

鈴木 そんな感じに見えます。もちろん、チームとはいえ個人事業主の集まりなんですけど。

――広島は、チーム全体で一体感をうまくだそうと、選手もコーチ陣もやっているってことですよね。

鈴木 仲がいいっていう感じじゃない。ただ、まとまっている。その中でも競争があるわけですからね。

――梵英心選手も、あれだけ貢献した選手ですが、今年は1軍で出ることすらなかった。でも、チームを離れても野球は続けたいと。田中広輔が台頭しなかったら、ああいう風にはなってなかったかもしれないですよね。

鈴木 梵くんの性格だったら、他球団へ行くだろうなとは思っていました。このまま終われないっていうか。1試合も出られなくて終わるっていうのは、自分の野球観にとってないんじゃないですか。

――すごいストイックな選手じゃないですか、梵選手って。ああいう選手をとることによって、プラス面が絶対あるだろうなと。

鈴木 若い選手は見習うと思います。僕もいい先輩はまねしようと思いますもん。小笠原さんにしても小久保さんにしても高橋由伸さんにしても、結果を出しているし、行き着くまでの姿勢に感じるものがありました。

当然選手からの信頼もあるし、組織からの信頼も厚い。「トップに立つ人って、こういう風なんだな」と感じていました。広島でいえば新井さんですね。ベテランって、両極端だと思うんです。真似したい人と、したくないなと思う人と。梵くんとかはしっかり自分を持っていて、経験値も高い。結果を出すだけでなく、若手の意識の高さを上げる意味では(彼を獲得するのは)いいことかもしれません。むしろ、梵くんのような選手がコーチをやるべきだと思います。

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最終更新:2017/10/12(木) 14:37
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