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世界かんがい施設遺産に 紀ノ川沿いの小田井用水路

10/12(木) 17:01配信

紀伊民報

 和歌山県を流れる紀ノ川に沿って江戸時代に整備された「小田井(おだい)用水路」が、かんがいや排水に関する国際組織「国際かんがい排水委員会(ICID)」により「世界かんがい施設遺産」に登録されることが決まった。県内では初めて。

 県が11日に発表した。地元の農家でつくる「小田井土地改良区」が申請し、メキシコで開かれていたICID国際執行理事会が登録を決めた。国内では他に3施設も選ばれた。

 小田井用水路は1707(宝永4)年に、紀州藩主の徳川吉宗の命令で掘削した。全長は橋本市から、かつらぎ町、紀の川市、岩出市までの32・5キロ。現在も567ヘクタールの水田などに利用されている。建設には当時の先端技術が使われ、その後将軍になった吉宗は、この技術を関東平野の開発にも導入。「紀州流」として、その後の土木技術に受け継がれているという。

 先端技術とされているのは、現在の精度と遜色ない水準器の利用、用水路が河川を横断する技術など。川を越える「渡井(とい・水路橋)」は3カ所にある。特に紀の川市とかつらぎ町にまたがり、支流を越える「龍之(たつの)渡井」は長さ約30メートルもあり、全国的にも珍しい大規模なものという。川をくぐる「中谷川水門」を含め、4カ所が国の登録有形文化財に登録されている。

最終更新:10/12(木) 17:01
紀伊民報