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IPO戦線に変化あり? 「前評判が低い」からこそ狙い目な理由

10/13(金) 6:00配信

ZUU online

IPO市場の後半戦もすでに半ばとなっている。そんな中、IPO投資にチャレンジしたいがまったく当選せず、諦めムードになっている投資家も多いだろう。

何かと話題となりやすいIPOだが、最近はその流れに変化が見られる。初値で暴騰する株ではなく、前評判は低く、初値がそれほど上がらない株に変化の動きが顕著なようだ。

ここではそんな前評判は低かった株の変化に収益チャンスがあることをお伝えし、その狙い目の理由と狙い方について解説していく。

■前評判は低かったのに人気化する

IPOの醍醐味はなんといっても、上場時の「上昇の力強さ」である。上場時に最初につく値段を初値というが、上場前の公募価格に対して2倍、3倍という異常な値段がつくことも稀ではないためIPO投資は多くの投資家を魅了する。

また超人気株の場合、初値形成後も株価が引き続き跳ね上がることがあり、一部の投資家からはセカンダリー投資(初値後の投資)として人気がある。

一方で数あるIPO銘柄の中には前評判が低い株も上場することがある。そんな銘柄は株価も初値形成時で募集価格を下回ることもあるため、初値形成後もそれほど資金が流入せず株価が泣かず飛ばずとなることが多い。しかし、最近はその流れも大きく変わってきているようだ。

■前評判の低い株が「化けた」驚きの実例3つ

以下の3社はいずれも上場前は注目度がそこまで高くなかった企業である。上場前の公開価格、初値、その後の高値の3つの数値をそれぞれ記載しているのでまずは眺めていただきたい。

【ソレイジアファーマ <4597>
公開価格185円 
初値234円(公開価格から26.4%上昇)
高値652円(初値から178.6%上昇)

【クロスフォー <7810>
公開価格730円 
初値1051円(公開価格から43.9%上昇)
高値1810円(初値から72.2%上昇)

【テックポイント・インク <6697>
公開価格650円
初値1072円(公開価格から64.9%上昇)
高値2242円(初値から109%上昇)

数値だけを見ると評判の割には初値が上出来だといえる。だからこそ、初値はすでに行き過ぎですぐに株価は売られるのではないかと思うのが普通である。

しかし、いずれの企業も初値形成後の上昇が非常に大きいことがわかるはずだ。公開価格と比べるとどの企業も高値は2~3倍まで買い進まれていて、初値で大幅にあがる人気株と対して変わらないほどの人気の高さを見せている。

つまり、これらは上場前の注目度は低くても、上場後の動きを追うと驚きのパフォーマンスが上がることを如実に示すものといえる。

■人気株の短所を補う前評判が低い銘柄の長所とは?

前評判が低い株には、「初値が上がり過ぎない」という長所がある。

上場前に株を取得した人にとってはそれは短所であるが、上場後に株を取得しようという人にとっては株価が上がり過ぎていないことは長所なのである。

人気株の場合には、例えば公募価格1000円程度のものが3000円とか4000円などの初値を形成したりするので、上場後にそこから買うとなると必然的に上下のブレ幅も大きくなる。そのため資金力の少ない個人投資家には少々きつい損失が生じることもあるのだ。

一方で、前評判が低い株の場合、初値がそもそも高くないので下値が限定されているという点が魅力的なのだ。株価が下がれば買いたい投資家も多いので、上ブレ幅に比べると下振れ幅が小さくリスクの大きさという面では個人投資家向けであるといえる。

筆者も実際に上記3銘柄を取引したが、確かに下値が堅い印象を受けた上、それに比べて上昇のスピードが強かったため人気株のセカンダリーよりもはるかにやりやすさがあったことは事実である。

このような株は上場前に見つけることもできるのでその条件をお伝えしていこう。

■狙い目株の条件

狙い目株の条件は以下だ。

・市場はマザーズもしくはJASDAQ
・セクターが不人気な業種
・最低投資金額が低いこと

上場日に他にも同時に上場する企業が重なっている、たまたま相場の状況が良いなど細かい条件は他にもあるが、柱となる条件は上記3つであると考えている。

まず新興市場は成長性の高い企業が集まる場所であることから、日経平均株価などの影響は受けずに独自の動きをする。そのため、資金の入り方も東証一部、二部とは異なり値動きが軽くなる場合が多い。

次にセクターが不人気であることも重要だ。化学やメーカー、アパレルなどは不人気ある場合が多く、初値も上がりにくい。初値が高くない企業は心理的にも買うことに対して抵抗がないため、上場後の株価も上がりやすくなる。

最後に必要投資金額が少ないという点が挙げられる。50万円投資した場合と、10万円投資した場合で、同じ下落率で損失が生じた場合に我慢できるのはどちらだろうか。必要投資金額が小さいことは株価を積極的に買っていく大きな動機となるのである。

■公募段階で獲得できなくともチャンスはある

ここまで説明したように、IPO市場においては公募段階で獲得できなくとも利益を上げるチャンスがあることがわかる。それは何も誰もが注目するスター銘柄に限ったことではないのである。IPOの世界においてもまた「人のいく裏に道あり花の山」なのかもしれない。

谷山歩(たにやま あゆみ)
早稲田大学法学部を卒業後、証券会社にてディーリング業務に従事。Yahoo!ファイナンスにてコラムニストとしても活動。日経BP社の「日本の億万投資家名鑑」などでも掲載されるなど個人投資家としても活動中。個人ブログ「<a href="http://income-life.jimdo.com/" target="_blank">インカムライフ.com</a>」。著書に「<a href="https://www.amazon.co.jp/dp/B01MD1V3T3" target="_blank">超優待投資・草食編</a>」がある

最終更新:10/13(金) 6:00
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