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JA、くすぶる農政不信 静岡県内、自民候補推薦見送りも

10/13(金) 8:35配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 農協改革、農畜産物の貿易自由化…。政府が進める農業施策に対し、県内17のJA関係者の思いは複雑だ。22日投開票の衆院選では、農政への不信感から3JAが地元自民候補の推薦を見送り、推薦を出したJAからも「政府の考えに賛同したわけではない」との本音が漏れる。

 8区全域と7区の一部を管内とするJAとぴあ浜松は今回、地元候補への推薦を見送った。同JA経営管理委員会の鈴木和俊会長は「候補者本人が悪いわけではない」としつつ、「現在の農政はわれわれの考えと違うという意思表示。組織として筋を通した」と理由を語る。

 米国抜きでの発効を模索する環太平洋連携協定(TPP)は「重要5項目(コメ、麦、牛・豚肉、乳製品、砂糖)の聖域が守られなかったとの認識。約束が違う」。農協改革では農家以外の准組合員が加入する信用(金融)、共済(保険)事業への利用規制に関する議論も起こり、2015年の農協法改正では両事業の利用実態について5年間の調査を行うとされた。

 鈴木会長は「信用、共済事業がなければ生産者への営農指導は十分にできない。農協改革は農業を弱体化させる」と反発する。

 同様に農政への疑問や不信感からJA掛川市、JA三島函南も推薦を見送った。他のJAは自民候補を推薦したものの、「消去法での推薦」「自民党に反省を促した方が良いのでは」などと後ろ向きな声も目立つ。

 自民候補を推薦したJA静岡市の青山吉和組合長は、候補者個人を「茶業振興や行事への参加などJAへの熱意は伝わる」と評価する一方、TPPや農協改革など自民党の政策に対しては「ふっきれない部分もある」。静岡市で行われた公示日の自民候補者出陣式でも、「現在の農業にはTPPや欧州との貿易問題などさまざまな課題がある」と指摘した。候補者には農業振興、農協改革、貿易の3点に対する考え方を公約に盛り込むよう伝えたという。

静岡新聞社

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