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対IS作戦に新たな影=米・トルコの関係悪化

10/13(金) 7:06配信

時事通信

 【エルサレム時事】米国とトルコが互いにビザ発給を停止した問題は、両国が協力して進めてきたシリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦に新たな影を落としかねない状況だ。

 トルコ側は強気の構えを崩しておらず、これ以上関係が悪化すれば、中東の安全保障に悪影響が及ぶ事態も懸念される。

 エルドアン政権寄りのトルコ紙イェニ・シャファクは9日、対IS作戦の拠点となっているインジルリク空軍基地から米軍を追い出すべきだとの声がソーシャルメディアで高まっていると報じた。

 米国防総省のマニング報道部長は10日、「インジルリクや他のトルコの施設を拠点とする有志連合の対IS作戦は、トルコ側と緊密に連携し、全面支援を受けている」と述べ、作戦への影響を否定した。

 しかし、エルドアン大統領は12日、米国に対し「私たちは部族国家ではなく、トルコ共和国だ。あなたたちがそれを受け入れないなら、私たちはあなたたちを必要としない」と断言するなど米国への強硬姿勢を崩しておらず、基地使用をめぐる対応の変化が懸念されている。

 一方、トルコのユルドゥルム首相は11日、「世界や地域の緊張が高まっている時に、わたしたちは常識を忘れたりはしない」として、関係修復の必要性を指摘。チャブシオール外相は同日、今回の外交危機が起きてから初めてティラーソン国務長官と電話会談した。また、ボズダー副首相も12日、両国の外交官が一両日中に会談し、問題解決に向けて取り組むことで合意したと明らかにした。

 ただ、トルコと米国はこれまでも、シリアでの対IS作戦をめぐり、トルコがテロ組織と見なすクルド人勢力を米国が支援している問題などで意見が対立。関係修復は進んでいないのが現状だ。 

最終更新:10/13(金) 7:10
時事通信