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国連本部中枢に北職員 日米、情報管理徹底求める

10/13(金) 7:55配信

産経新聞

 【ニューヨーク=上塚真由】北朝鮮政府が国連機関の職員派遣制度を利用して国連本部に送り込んだ男性が9月、本部中枢の政治局に着任したことが11日、分かった。国連関係筋が明らかにした。国連本部には安全保障理事会があり、核・ミサイル開発を続ける北朝鮮に対し制裁決議を重ねている。日米両国は内部情報の漏洩(ろうえい)の恐れがあるとして採用に反対、事務局に懸念を伝えていたという。

 北朝鮮が利用したのは「JPO派遣制度」。国際機関で働くことを目指す若者を対象に、派遣国が経費を負担して一定期間派遣し、正規職員として必要な知識や経験を積ませる仕組みとなっている。

 北朝鮮は今年3月、国連と同制度の覚書を結び、政治局でのポスト獲得を目指して手続きを進めてきた。派遣された男性職員は、北朝鮮高官の通訳も務めたことがあるエリート外交官とみられる。

 国連関係筋によると、男性職員は英語が堪能で、政治局の「選挙支援部」に勤務。同部は、発展途上国など政情が安定しない国々の選挙実施を手伝うのが業務で、安保理が扱う北朝鮮の制裁情報にアクセスする権限はないとみられる。ただ、日米などからは国連内部の情報管理の徹底を求める声が上がっている。

 採用を管轄する国連事務局の幹部は7月の会見で「国連加盟国はどの国も、JPO派遣制度に応募する資格がある」と述べ、正規の手続きに基づけば、制裁対象の北朝鮮なども除外できないとの見解を示していた。北朝鮮は国連事務局に対しても反発を強めており、職員を送り込むことで内部から揺さぶりを掛ける狙いもあるとみられている。

最終更新:10/13(金) 7:55
産経新聞