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<神戸製鋼社長>「不正なぜ」会見で答えに窮する場面も

10/13(金) 20:57配信

毎日新聞

 「不正が大規模で広範にわたっており、なぜ、こんなことになったのかを今は分析しています」。新たなデータ改ざんを発表した13日午後5時から午後6時半の記者会見で、神戸製鋼所の川崎博也会長兼社長は頭を下げた。8日に問題が明らかになって以降、川崎社長が会見を行うのは初めて。

 東京都内のホテルで行われた会見では、報道陣から厳しい質問が飛んだ。川崎社長は困惑ぎみに笑みを浮かべつつ、質問の間に深くため息をついて疲れた表情を見せたり、確認のために同じ質問が繰り返されると語気を強めるなどいらいらした表情を見せたりした。

 データ改ざんの発覚が国内外に及んだことから、会見では同社の企業体質を問う声が相次いだ。川崎社長は「1カ月以内にまとめる報告書で原因分析を行いたい」と釈明する一方で、会見中にもかかわらず「今回のことがなぜ起こったのか……」と自問して途方に暮れる場面もあった。

 新たに公表した不正の中には、調べてもいない検査結果を捏造(ねつぞう)するなど悪質なケースもあり、記者から「ものづくりに携わる資格がないのでは」との質問も出た。川崎社長は「神戸製鋼自体がそうだとは思わない。同じ事業でも不正のないものもある」と反論した。

 一方、不正を始めた理由について「納期を守るとか、作り直しにはコストがかかるからか」と問い詰められると、川崎社長は「ないとは言えない」と答えるにとどめた。また、同社の「安全性に問題ない」との説明の根拠を問われると、「改ざん前の生データを(顧客の)メーカーさんに提供して確認してもらった」と説明した。

 会見には、同社の不正行為が与える影響の大きさから200人超の記者が詰めかけ、会場となったホテル側が急きょ席を増設。同社が用意していた資料も不足し、担当者が資料の複写に走るドタバタぶりだった。記者からの質問に対し、役員が別の事案と取り違えて説明を行うなど同社の混乱ぶりを物語っていた。【片平知宏、岡大介】

最終更新:10/14(土) 0:57
毎日新聞