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ふるさと納税、地方創生へ制度拡充=自治体競争過熱の課題も

10/13(金) 15:58配信

時事通信

 応援したい自治体に寄付をすると、2000円の自己負担分を除いた額が翌年度の住民税などから差し引かれ、返礼品ももらえる「ふるさと納税」。

 地方創生を進める安倍政権は、2015年度に制度を拡充した。その結果、寄付額は急増し制度の定着が進んだ一方、自治体間の返礼品競争が過熱するなどの課題も表面化した。

 ふるさと納税の拡充では、控除の上限額を2倍に引き上げるとともに、申告の手続きを簡素化した。08年度の創設以来、80億~400億円で推移してきた寄付総額は、15年度に約1653億円、16年度には約2844億円と一気に増えた。

 ただ、内実を見ると、寄付は多くの費用を掛けて豪華な返礼品を用意した自治体に集中。進学や就職で都市に移り住んだ人が故郷に寄付し、都市と地方の税収格差を縮めるという本来の趣旨は薄れた。税源流出に見舞われた都市部の自治体からは、制度を疑問視する声が上がる。

 ふるさと納税の影響で、17年度の住民税収が31億円減少する東京都世田谷区。保坂展人区長は「15年度改正で返礼品競争が白熱し、やらないと損だという風潮が広がった。学校1校が整備できなくなる規模の流出は明らかに行き過ぎ」と苦言を呈する。

 沈静化のため、総務省は今年4月に(1)返礼品の価格を寄付額の3割以下にする(2)換金性の高い商品券や資産性が高い家電を贈らない―などを要請する通知を自治体に出した。通知を受け、多くの自治体が返礼品を見直す中、同省は今後、寄付金の集め方や使い方を工夫する自治体を支援していく考えだ。 

最終更新:10/13(金) 16:23
時事通信