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北朝鮮政策、論戦深まらず=似通う主張、各党素通り【17衆院選】

10/13(金) 20:22配信

時事通信

 22日投開票の衆院選に向け、安倍晋三首相(自民党総裁)が主要争点の一つとした対北朝鮮政策で論戦が深まっていない。首相は遊説の主な柱として「圧力強化路線」の継続をアピール。しかし、「対話重視」の共産、社民両党以外、主要政党間の主張に大きな差はなく、北朝鮮問題は素通りされているのが現状だ。
 「今ここで北朝鮮に圧力をかけ、その政策を変えさせなければならない。私たちはぶれてはならない」。首相は13日、鹿児島市内での街頭演説で真っ先に北朝鮮問題に触れ、こう強調した。
 鹿児島は拉致被害者の市川修一さん、増元るみ子さんの出身地。11月上旬に来日するトランプ米大統領と被害者家族の面会を自身がセットしたことを説明し、日米の連携もアピールした。
 「国難突破解散」と位置付け衆院選に臨んだ首相は、少子高齢化と北朝鮮危機を主要課題に挙げた。相次ぐ弾道ミサイル発射などにより国民の関心が高まり、理解されやすいと判断したようだ。
 これに対し、希望の党の小池百合子代表(東京都知事)が街頭などで北朝鮮政策に触れることはほとんどない。13日は都内での遊説で「北朝鮮情勢がこんなに厳しい中、首相は選挙応援に各地を回っている」と批判したが、それ以上の言及は避けた。
 希望は公約で北朝鮮対応について、日米韓の連携により「制裁の厳格な実施を働き掛ける」と明記。小池氏は第1次安倍内閣で防衛相を務めた経緯を踏まえ、党首討論の場でも「(安保政策で)違いはない」と述べている。北朝鮮問題で求心力を強める首相を相手に「同じ土俵に上るのは得策ではない」(希望関係者)との思惑もあるようだ。
 立憲民主党の枝野幸男代表も13日、札幌市での演説で「(首相は)北朝鮮の脅威をあおっている」と指摘したが、具体論には踏み込まなかった。日本維新の会の松井一郎代表の演説内容は消費増税の「凍結」や地方分権に集中する。
 こうした中で北朝鮮政策を正面から取り上げ、首相方針に反対するのが共産党の志位和夫委員長だ。米朝直接対話に向けた働き掛けを主張。13日の仙台市での演説では「(首相は)外交の努力をせず、軍事ばっかりだ」と批判した。
◇北朝鮮政策に関する各党公約
【自民】制裁の厳格な実施など国際社会と結束して圧力を最大限強化する。
【希望】日米韓中心に国際社会と連携し、制裁の厳格な実施を働き掛ける。
【公明】米韓中ロはじめ国際社会と連携を深め、制裁の実効性を高める。
【共産】米朝が危機打開のため直接対話に踏み出すことを強く求める。
【立憲民主】北朝鮮を対話のテーブルにつかせるため圧力を強める。
【維新】日米韓中の連携をさらに強化。断固たる措置を実施する。
【社民】制裁一辺倒ではなく、徹底した対話で平和的解決を目指す。
【こころ】国防力強化で暴挙を断念させる。敵基地攻撃能力を保有する。

最終更新:10/13(金) 20:24
時事通信