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犯罪者にとっては夢の攻撃手法!?「ATMのネットワーク」を狙ったサイバー攻撃が増加

10/13(金) 12:21配信

THE ZERO/ONE

欧州刑事警察機構(ユーロポール)が、ATMマシンに対するサイバー攻撃の増加を警告している。複数の犯罪組織が銀行のネットワーク経由でATMマシンを狙った攻撃を行っており、その作戦には現金を引き出すマネーミュール(不正資金の運び屋・出し子)も参加している。
「利用されるマルウェアは飛躍的に進化しており、その攻撃の規模と範囲は比例する形で増加している」と、ユーロポールEC3のサイバー犯罪センター長のスティーブン・ウィルソンは語った。

これまでATMマシンに対する攻撃は、主に物理的な「スキミングのデバイスを利用した攻撃」、あるいは「USBスティックやCDでマルウェアを送り込むジャックポット攻撃」によるものだった。しかし最近では、「銀行のネットワークを狙った攻撃」がトレンドになっている。

ユーロポールが公開した報告書は、次のように述べている。

「犯罪者たちは、ATMを『物理的に攻撃する』だけでなく、それらのマシンに『ネットワーク経由でアクセスすること』も大いに可能であると理解した。どうにかマルウェアをインストールし、いったんネットワークへアクセスすることに成功すれば、サイバー犯罪者はマシンから現金を盗むことができるようになる」

「ネットワークに侵入したサイバー犯罪者たちの最終目的は、物理的なアクセスで攻撃する犯罪者たちと同じだ。すなわち『現金の引き出し』である。しかし彼らは、USBやCDを利用してマルウェアをインストールしないので、もはやATMマシンまで出向く必要がない。彼らには、金を持ち去るため出し子を(ATMのそばに)待機させる」

悪者たちはマルウェア付きのスピアフィッシングメールで、狙った銀行の従業員を騙す。そのマルウェアがいったん実行されれば、攻撃者は標的のネットワークに侵入できるようになる。

銀行のネットワークへの侵入を果たしたハッカーは、ATMの制御を奪い、出し子が(ディスペンサーの前に)待機している状況で「出金」を行うよう指示を出す。

「そこには現金を入手して持ち去る『出し子』が待機している。これまで銀行のネットワークにアクセスしてきた普通のサイバー犯罪グループが、『ATMのネットワークも乗っ取ることができる』と気づいたのかもしれない」と、その報告書は続けて述べている。

ユーロポールは、ATMのネットワークを保護するための新たな対策を採用するよう提唱している。
「以前であれば、銀行は『ネットワークの隔離』を行えばATMのネットワークをサイバー犯罪から充分に保護できると考えたかもしれないが、それはもう当てはまらない。法執行機関は、犯罪者がはっきりとATMを狙い撃ちしているということを充分に理解しなければならない。そして金融機関はセキュリティのレイヤーを増やすことで、ATMのさらなる保護の措置を講ずる必要がある」

ユーロポールは(今回)公開された報告書の他にも、金融機関がATMネットワークのセキュリティを向上できるようにするため、より詳細な情報を伝えるプライベートな報告書を金融機関に提供した。
 
翻訳:編集部
原文:Europol report Cyber attacks against ATM networks on the rise
※本記事は『SecurityAffairs』の許諾のもと日本向けに翻訳・編集したものです。情報・データはSecurityAffairsが公開した当時のものです。

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最終更新:10/13(金) 12:21
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