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【生業訴訟判決の波紋】原告「動くなら今」 賠償見直し県静観

10/13(金) 10:23配信

福島民友新聞

 福島地裁で10日に判決が言い渡された、本県などの被災者が東京電力と国を相手に慰謝料などを求めた集団訴訟(生業訴訟)は一審判決の節目を迎えたものの、国や県などは判決に対する明確な評価や対応を明らかにしていないままだ。原告、被告や関係者が今回の判決をどう受け止め、今後の展開をどうみているのかを追う。

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 「県が動くなら今だと思う」。東京電力福島第1原発事故を巡り国と東電の責任を認めた福島地裁の生業(なりわい)訴訟判決から一夜明けた11日、原告団は県などに賠償の見直しに向け、働き掛けへの協力を求めて回った。

 「裁判では津波の予見性が認められたが、県としての認識は」。原告団が福島市で行った県への要望活動で、原告たちは判決や前例の判決を基に、次々と県の認識を明らかにするよう求めたが、県側は「きょうは意見を聞く場」と繰り返し、見解を示すのを避けた。

 県の応対者は避難地域復興局の副課長。部長級などの幹部が同席しなかったのは、福島地裁の判決通りに今後の賠償が進むとは限らないとの予想があるからとの指摘もある。

 10日の判決は、原告の訴え通り、国と東電に事故の責任を認め、避難者救済の目安となっている国の中間指針を超える賠償を認めるなど、原告の弁護団がガッツポーズを見せるほどの“勝訴“だった。

 しかし、国の責任を巡る判断は生業訴訟に先行する前橋、千葉両地裁の判決でも判断が分かれている。今回の訴訟でも国と東電が控訴する公算が大きい以上、福島地裁の判決に沿って県が何らかの対応を決めたり、評価を示すのは難しいというのが実情だ。

 「県が動かないと(同種の)裁判が何年も続くことになる」。原告団に同行した弁護団事務局長の馬奈木厳太郎弁護士(42)もこう訴えたが、県は特に回答せず、約30分の面談は終了。判決を受けて意気揚々と始まったはずの要請活動だったが手応えは感じられず、表情を曇らせる原告もいた。

福島民友新聞

最終更新:10/13(金) 10:23
福島民友新聞

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