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「九条守れ」俳句不掲載、市に慰謝料命じる判決

10/13(金) 21:00配信

読売新聞

 集団的自衛権の行使容認に反対するデモ活動を詠んだ俳句を公民館だよりに掲載しなかったのは表現の自由の侵害だとして、俳句を詠んださいたま市大宮区の女性(77)が、公民館を設置する市に、俳句の掲載と200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が13日、さいたま地裁であった。

 大野和明裁判長は、表現の自由の侵害は認めなかったが、公民館側が十分に検討しないまま不掲載を決め、原告の掲載への期待を侵害したとして、市に慰謝料5万円の支払いを命じた。

 判決によると、女性は2014年6月、同区の三橋公民館で開かれた地元の俳句会で「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」と詠み、「秀句」に選ばれた。秀句は10年11月以降、公民館だよりに毎回掲載されていたが、公民館側は「世論を二分するテーマ」との理由で、この句の掲載を拒否した。

 大野裁判長は、公民館の職員らが十分な検討もせずに、女性の思想や信条を理由として不掲載を決めたと指摘。一方で、「公民館だよりという特定の表現手段を制限されたにすぎない」などとして、表現の自由を侵害されたとの主張は退けた。

最終更新:10/18(水) 21:25
読売新聞