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【特集】「夢は東京進出」新世界で歌う83歳のストリートミュージシャン

10/13(金) 15:00配信

毎日放送

新世界で歌う83歳のストリートミュージシャンがいます。弟子は10人以上いて、夢は大きく「東京進出」を目指しています。挑戦を続ける現役バリバリのギタリストの生き様を取材しました。

新世界のストリートミュージシャン

「知ってる歌あったら言ってや。歌いますから」
「風雪流れ旅」

泉敬三さん、83歳。ギター歴は70年以上。新世界ではちょっぴり有名なストリートミュージシャンです。

「2番も3番も一緒になってんねん。もう年取ったら歌詞もな、1番も3番も一緒に歌いよる」(泉敬三さん)

とはいうものの懐かしい演歌を中心にレパートリーは100曲以上。リクエストをすればすぐに歌ってくれます。

「酒は涙か溜息か」
「はいはい」

そんな泉さんが歌い出せば、あっという間に人だかりができます。そして、なんと弟子までいるのです。

「うらやましかったんやな。メロディーをギターで弾いて、自分で歌って、お客さんに手をたたいてもらって。音感がいい。指先の使い方とか半音の弾き方とか、とても80すぎに思えん」(弟子 前田剛さん・73歳)

夢は「東京行って花咲かす」

泉さんは堺市に妻と2人で暮らしています。故郷の愛媛県宇和島市を出たのは二十歳のとき。東京行きの切符を買って汽車に飛び乗ったといいます。

「東京に行こうかと思っていたけど大阪で降りましたんやん。あまりにも都会やから、大阪が、田舎から見たら。これだけ広い、ようけ家もある。もう(汽車から)降りたれここで思って。気まぐれで降りたのが人生の生き方が変わった」(泉敬三さん)

大阪に来てからは、タクシーの運転手をして、妻と一人娘を養ってきました。仕事をしている間も音楽のことはずっと頭の中にあったといいます。

「タクシーに乗ってもいつも後ろに(ギターを)積んでたよ。ちょっと休憩している間にひっぱり出して弾くやん」(泉敬三さん)

音楽好きは会社にも認められ社歌を作るまでにもなりました。

「♪生駒から朝日のぼれば血がたぎる
  行ってくるぞと勇み肌~…
もういいやん、忘れたわ、こんなもん」(泉敬三さん)

60歳でタクシー会社を定年退職。「自分も楽しく、人にも楽しんでもらおう」と思い、ギターを持って大阪・阿倍野の路上に出ました。慕ってくる弟子は10人を超え、その姿は「老ゆず」と呼ばれていました。ところが、阿倍野の再開発によって、歌う場所を失い、10年ほど前に新世界に移ってきました。知る人ぞ知るストリートミュージシャンとなった泉さんですが、さらなる夢があります。

「まだまだ元気な間は大阪だけと違って東京に行って、花咲かそかなと思っているわけよ。『変わったことする人おるな』と見てくれるのを楽しみに行こうかと思っている」(泉敬三さん)
Q.奥さんは東京には行かないんですか?
「行けしません。もうほっとかなしゃあないね」(妻・八重子さん 83歳)

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最終更新:10/13(金) 15:27
毎日放送