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<核合意>「イラン順守せず」 米大統領、制裁再発動提案へ

10/14(土) 0:47配信

毎日新聞

 【ワシントン会川晴之】トランプ米政権は13日、対イラン包括戦略を公表した。米国など主要6カ国と結んだ核合意について、イランが順守していることは「認めない」とし、米国の国益に反すると議会に通知することを決定した。核開発だけでなく、イランによる弾道ミサイル開発やテロ組織支援も封じ込めるため、対イラン制裁の再発動を可能にする国内法の改正を米議会に呼びかける。トランプ大統領が13日午後(日本時間14日未明)、演説で戦略の詳細を明らかにする。

 トランプ政権は、イランが弾道ミサイル開発などで中東地域を不安定化させ、合意の精神を「著しく損なっている」ことを「不認定」の理由としている。合意の履行違反ではなく、独断的な判断で制裁をちらつかせる姿勢に国際社会の批判が高まるのは必至だ。通知は合意の履行状況を3カ月ごとに議会に報告することを定めた国内法に基づく。議会は通知から60日以内に制裁を再発動するかの判断を下す。核合意は多国間で結ばれたため、米国が離脱した場合でもイランが離脱しなければ存続する。

 ティラーソン国務長官によると、トランプ氏は議会に対し、合意の履行違反だけでなく、弾道ミサイル開発についても、対イラン制裁が自動的に再発動する条件とする「トリガー(引き金)条項」を現行法に追加する案を推奨するという。核合意にはとどまる一方で、国内法を通じて国際的な取り決めに変更を加えようとする試みといえる。

 核合意は、国連安全保障理事会常任理事国の米英仏露中とドイツ、イランの7カ国が2015年に締結。イランの核活動を大幅に制限する一方、安保理や米欧などが科していたイランへの経済制裁を解除。履行状況を監視する国際原子力機関(IAEA)はこれまで、「合意が守られている」と報告している。

最終更新:10/14(土) 14:43
毎日新聞