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問われているのは日本社会 朝鮮学校補助金問題で署名活動

10/14(土) 6:02配信

カナロコ by 神奈川新聞

【時代の正体取材班=石橋 学】県が朝鮮学校に通う児童・生徒への学費補助を打ち切った問題で、補助金の支給再開を求める署名運動が市民団体によって始まった。12日夜には横浜市内で集会を開き、行政が自ら朝鮮学校を差別する現状に「日本の社会の在りようが問われている。日本人の問題として向き合わなければならない」と幅広い賛同を求めた。

 署名を呼び掛けているのは「朝鮮学校に通う子どもたちへの『学費補助』再開を求める県民会議」。人権・平和運動団体や教職員組合など約40の団体と個人で7月に結成した。

 県は2014年度、「国際政治・情勢に左右されずに教育を受ける権利を確保する」ため、外国人学校の運営の補助から、子どもたち一人一人の家庭を支援する制度に切り替えた。ところが、朝鮮学校に対してのみ、使われている教科書の記述を問題視。「県民の理解が得られない」として16年度から補助を停止した。県民会議は筋違いな理由を持ち出した県の措置に「自ら作った制度の理念に反するばかりか、子どもの人権をないがしろにするもの」と非難を表明。5万筆以上を目標に補助再開を求める「県民の声」を集め、県に届けるとしている。

 集会には神奈川朝鮮中高級学校(横浜市神奈川区)の生徒も登壇し、「教育を受ける自由まで奪われるのは耐えられない」などと訴えた。

 国が朝鮮学校を高校無償化制度から排除した判断の是非を問う訴訟の原告側弁護団の師岡康子弁護士も講演。9月に東京地裁が下した国勝訴の判断を「朝鮮学校に向けられた偏見に負けた判決」と批判し、補助金停止に共通する問題として「問われているのは朝鮮学校を等しく扱えない日本社会の在りようだ。朝鮮学校や民族教育への理解を深め、偏見を払しょくする世論を高めていく必要がある」と訴えた。

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