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東京五輪にも活用期待!競技場の天然芝生、最高の状態導き出す-大成建が解析システム

10/17(火) 13:59配信

日刊工業新聞電子版

■表面温度まで予測算出

 大成建設は競技場などに整備する天然芝生の生育環境を、高精度に解析・評価できるシステムを開発した。従来システムと比べ、芝生の表面温度を予測でき、気流や温度・湿度の分布状況を正確に解析できる。解析時間は5分の1に短縮した。芝生の維持・管理のコスト低減にも活用できる。サッカー場や野球場など、芝生を利用する施設に提案する。

 新システムは、従来の芝生環境シミュレーションシステム「T-Heats Turf」を改良して開発した。競技場内の日射や放射、気流と温湿度の相互の影響を考慮し、自動的に芝生の表面温度を予測できる。日射と放射、気流と温湿度の2段階で解析した従来システムと比べ、解析時間を5分の1に短縮した。

 新システムにより、競技場の新設では、設計段階で形状を変更しながら、気流などの影響を繰り返し検討できる。既存の競技場については、芝生の表面温度の予測などにより、高精度の芝生環境の改善策を提案できる。

 芝生は高温が続くと育成不良になるため、夏場には送風機を使って表面温度を下げている。新システムのシミュレーションにより、効果的な送風機の設置や送風時間を考慮することで、運転計画を立てやすくなる。送風による効果を連続的に捉えることも可能。

 芝生の生育環境を向上することで、肥料や散水、張り替えなどのコスト低減につなげられる。

 従来システムは競技場の熱環境を解析した後、手作業で切り替えて、気流・温湿度を解析するため時間がかかった。競技場の気流や温湿度の分布は算出できたが、表面温度は算出できなかった。