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和牛 注文相次ぐ 台湾向け輸出解禁 フルセット販売に期待

10/17(火) 7:01配信

日本農業新聞

 国産牛肉の台湾への輸出が9月後半に解禁となり、和牛の輸出が始まっている。九州勢が先陣を切り、焼き肉店や高級デパート向けに販売された。16年ぶりの輸出再開で注文が相次いでいる状況だ。台湾のカット技術は多様な部位に対応しているため、フルセット販売で輸出加速に期待がかかる。日本畜産物輸出促進協議会は今月17日、現地で流通業者やメディア関係者ら向けにプロモーションを行い、日本産和牛の輸出を後押しする。

 台湾政府は日本で牛海綿状脳症(BSE)が発生した2001年以降、日本産牛肉の輸入を停止していたが、9月18日付で解禁した。輸出可能な施設として、16道県29施設が承認を得ている。

 9月末に第1便として主産地の九州勢が輸出した。同月に宮城県で開かれた第11回全国和牛能力共進会最終比較審査での高成績をPR材料に売り込んでいる。

 JA宮崎経済連の関連会社ミヤチク(宮崎県都城市)は2回に分けて約1トンの宮崎牛のリブロース、サーロインなどを焼き肉店向けに輸出。解禁前から強い引き合いがあった。JA鹿児島県経済連グループも鹿児島黒牛を輸出した。高級スーパーで販売している。

 現在、香港や米国向けに輸出する牛肉は、高級部位のロース中心だが、台湾には低級部位を含む多様な部位の販売が期待できそうだ。スターゼン(東京都港区)は今月中旬までに和牛と交雑種(F1)約6トンを輸出。部位別に加え、フルセット販売を進める。

 台湾は火鍋料理で薄切り牛肉を食べる文化があるため、「調理方法やカット技術が日本と似ている」と別の輸出業者は指摘する。日本側は特定の部位に偏ることなく販売できるため、売れ残りがなくなる。

 日本畜産物輸出促進協議会は17日に台北市で行うプロモーションで、現地で消費が根付いているオーストラリア産「WAGYU」と区別するため、ロゴマークや厳格な飼養方法などを紹介して日本産をPRする。現地メディアにも登場し、消費者へ訴求する。日本産の販売価格は「WAGYU」より高く、ブランド力がある。

 同協議会は台湾市場について「アジアの中で最大の輸出先である香港に次ぐ市場」とにらみ、輸出拡大を狙う。

日本農業新聞

最終更新:10/17(火) 7:01
日本農業新聞