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中2自殺「情報共有していれば…」

10/18(水) 8:46配信

福井新聞ONLINE

 今年3月に福井県池田町池田中の2年男子生徒=当時(14)=が自殺した問題で、再発防止のため、福井県教委が県内公立の小中高校と特別支援学校の校長や生徒指導主事らを集めた緊急研修が17日、同県敦賀市のプラザ萬象であった。県教委や児童青年心理の専門家が子どものSOSを見逃さないよう訴えた。出席した校長からは「子どもと教師、教師と家庭の間で、十分な情報共有があったら、最悪の事態は防げたのではないか」などの声が聞かれた。

 304校と市町教委から約650人が参加。冒頭、男子生徒に黙とうをささげた。

 県教委の佐々木栄秀学校教育幹は、町調査委員会の報告書で▽教員相互の協議と上司への報告の欠如▽校長、教頭の指導監督責任が問われる―などの指摘を受けたと説明。「全教職員が児童生徒一人一人の特性をしっかりと把握し、個に寄り添う指導を心掛け、心の教育を大切にするよう、校長は確認してほしい」と呼び掛けた。同時に「教員の多忙化を解消し、心の余裕を持たせることも心掛けてほしい」とした。

 再発防止の具体策としては、校内の報告、連絡、相談の徹底を訴え「子どものささいな変化を見逃さずに、常に情報を共有し、チームで対応を」と述べた。

 研修は非公開で行われ、県教委によると学校運営上の対応方法を説明。県スクールカウンセラースーパーバイザーで、梅花女子大の後藤智子教授が発達障害など個に応じた教育について、福井大子どものこころの発達研究センターの鈴木太准教授が自殺予防について講義した。

 参加した嶺北地域の小学校長は「生徒指導担当や教頭で止まっていることはないか、校長が知らないことはないか、情報共有を再確認したい」と述べた。嶺北地域の中学校長は「県内で自殺があったことは生徒にきちんと伝えたい」とし、「子どもは未熟だし、失敗をする。教師は信頼関係をつくり、成長を温かく見守ることが大切だ」と話した。

福井新聞社