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バランス型ファンド、どれを選ぶ? 積立NISAを始める前に

10/21(土) 10:20配信

投信1

前回の記事『積立NISA対象投信のラインアップ開始!  顧客本位の商品は出揃うのか?』では、「つみたてNISA(積立NISA)」適合ファンドについて、金融庁が掲げる要件についてお伝えしました。10月に始まった金融庁への届出の事前予想では対象ファンドが120本、そのうちいわゆるバランス型ファンドが約3割になりそうです。実際のところは徐々に発表されつつある状況ですので、まだこれに加わるかもしれません。

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バランス型ファンドを選ぶ前に

こうした中、今回はバランス型ファンドについて見ていきたいと思います。というのは、別の拙稿『国際分散投資のススメ~日本は「ホームカントリーバイアス」の国?』でお伝えしたことを一つのファンドで達成するには、バランス型ファンドがワンプレートランチのように最も便利だからです。

ただ、バランス型ファンドのラインアップを見ても、対象ファンド数も多く、中に含まれる資産の種類や数、信託報酬等が異なるので、どれにすればよいのか、ハタと迷うのではないかと思います。

同じように見える場合、最もわかりやすい数字の比較で信託報酬の安いファンドを選ぶ場合が多いのではないでしょうか。ただ、積立NISA適合要件を満たすファンドの一覧でバランス型ファンドを見ると、信託報酬が安いものは0.22%、高いものは1.4%台とかなり開きがあります。

そこで、以下、信託報酬の高い安いがなぜ出てくるのか、運用手法の違いなどをご説明していくことにします。本稿をファンド選びの一助としていただければと思います。

特に、積立NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)の場合、長期にわたる運用をするのにも関わらず、店頭での販売員による面談での説明でなく、資料やネットの限られた情報で投資を開始してしまうことになりがちなので、投資の入り口で理解を深めてからでも遅くはないと思います。

バランス型ファンドの分類

まずは、バランス型ファンドの分類から見ていきましょう。

上の表で資産アロケーション手法の「アクティブ」とは、各資産の配分比率を運用者が機動的に動かす手法で、「ダイナミック(動的)」アロケーション」とも言います。一方、「パッシブ」とは各資産の比率をあらかじめ固定する手法で、「スタティック(静的)アロケーション」とも言います。

これに対して、若干紛らわしいのですが、各資産パーツの「アクティブ」とは、分散投資の場合に、たとえば投資対象となる株式や債券等の各資産においてインデックスを上回ることを目指す運用を指し、「パッシブ」とはインデックスに追随する運用を指します。

パッシブは機械的に運用者の意図を排除して行う分、信託報酬が低めで、かたやアクティブは運用者が付加価値を加えることを目指す手法なので高めに設定されています。すなわち、0.2%台といった報酬率では、アロケーションもパーツもパッシブ運用者の段階で付加価値を求めず、固定比率で配分された資産の騰落だけが勝負です。

一方、報酬率1.4%台のものは、アロケーションもパーツもアクティブのものが含まれているというふうに見た方がいいでしょう。逆にこの見方からずれるもの、すなわちパーツもアロケーションもパッシブなのに1%などの報酬を取るものがあれば割高と言えるでしょう。

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最終更新:10/30(月) 23:15
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